第27話 その二十七
一人は嫌だった。
誰かのぬくもりが欲しかった。
一人は寂しかった。
誰かの声が聞きたかった。
なんであんな所にいたんだろうか。
誰があんな所に閉じ込めたんだろうか。
誰が……
総一の幼い頃を知っているという、反乱軍大将藤(とう)堂(どう)重(しげ)典(のり)という男に出会う。
この男はジンが起こした謀反が起こる前は城に仕えていたものであった。
藤堂重典は、この時を待っていましたと言い、勇んで仲間たちに声をかけにいったのである。
総一が生きていたことを知って泣く者や喜ぶ者が大勢いた。
総一がジンを倒しに行くと聞いて皆もその氣になった。
今までじっと耐えてきたがやっとやり返すときが来たと。
味方五千、敵方十万。
城攻めに十倍の戦力がいると言われている。
通常であればあまりにも無謀である。
しかし総一は行く氣だ。
いざとなったら逃げてくれ、生きてることが大事だと総一は言った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます