初めまして、君との出会い

「ア"ア"ァァァァァァァァ!!!????」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!????」


こんにちは、暁陽あかつきようです。

大きな悲鳴に驚いて絶賛ビックリ中なのです。


「な…なんだお前はァッ!?」


なんだとは何だァ!?

聞きたいのはこっちなんですけどー!


「えー、僕はヨウ、暁陽だ。君は?」

「見ればわかるだろツチノコだよ!」


いや、見えないっす。


「いやいやいや、見えないよぉ!?」

「あっ…あぁそうか…」


どうも冷静に戻ってくれたみたい…?

あっ、そうだ…そっちの落ち着いてそうな子のことも聞かなきゃ。


「で、そっちの君は?」

「スナネコです、気になるものがあるとつい夢中になっちゃいます。」


へぇ、好奇心旺盛なんだ…

なんかちょっとタイプかも…じゃない、聞くべきことは他にあった。


「で、ツチノコさんにスナネコさん?」

「呼び捨てで構わないぞ」

「僕も呼び捨てでいいですよー…」


そう聞いてちょっと緊張がほぐれた。


「『フレンズ』って言うのは君たちのこと?ここはどこなのかな?」

「ああ、フレンズってのは俺たちの事で間違いない。そしてここはジャパリパークだ。」


ジャパリ…パーク?

なんだかものすごく聞き覚えのある言葉だ…


「で、結局フレンズってなに?」

「フレンズって言うのh…」

「サンドスターって言うものが当たってヒトの姿になった動物…って博士が言っていました。」

「おっ…オイィ!俺が説明していたのに…まあいい…」


あっ優しい…

んー、じゃなかった

さらに気になるワードが出てきたぞオイ。


「サンドスターって?というか博士ってどんな人?」

「お…おう、質問が多いな…サンドスターって言うのは…窓の外の火山、見えるか?」

「見える!」


大きな火山だ、桜島とどっちが大きいかな…?


「あの火山から噴き出してくるキラキラしたものがサンドスターだ。これに当たった動物はみんなヒトの姿になるんだ。」

「なにそれ!?めっちゃ気になる!!」


すごい、そんなまほう!みたいな物質がこの世にあるなんて!

あっ、いけない博士について聞かなきゃ。


「博士ってどんな人?」

「博士か?なんと言ったら良いか…賢いことは賢いんだけどかなり態度がデカい奴だ。」


ふーん…

➖➖➖➖ヨウの博士のイメージ➖➖➖➖

「フォッフォッフォ…わしが博士じゃあ…みんなわしを頼るのじゃぞぉ…」デデーン

➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖

「ふーむぅ…」

「どう考えてるのか知らないけど多分お前のイメージしてる博士とは違うと思うぞ…」


これは多分伝わってる…(笑)


「ツチノコ、そろそろ出ましょ?」

「ああ、そうだな…ヨウ、お前もついて来るか?」

「いいの?じゃあついて…あ、ちょっとまってて」

「わかった、ここで待ってるぞ」


ついて行く前に、待っていける物は持って行きたいからね…

僕はさっきまでいたところに戻ってきた。


「さてと…まあ、持って行くって言ってもカードくらいしかなさそうだけど…」


カードの入った本を手にとってページを開いた時、違和感を感じた。


「あれ…?足りない…」


そう、カードが数枚ほど抜き取られていたんだ。

しかも僕のお気に入りのカードばかりが。


「ウソだそんな事…」


ジャパリパークにもやっぱり泥棒はいるのかな…でもガッカリしている場合じゃない、二人について行かなくちゃ。


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

「…」

ヨウは気がついていなかった。

この時、誰かに見られていた事に…

「ふふ、イイ物貰っちゃっタ…」パラァ


その怪しい影は手に持ったものを眺めた後、一言つぶやいて去っていった。


「これデいっぱい遊ボウね…フフフフ…」

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

あっ、ヒーローの人形どうしよう?(忘れかけてた)


「後で無くしたくないから箱に入れておこう…それで隠しておく。」


そして僕はこの場を後にした。


「おまたせー…」

「なんかテンション低くないか?」

「なんでも無いよー、行こう…」


どうも僕は気分が顔に出やすいタイプらしい。

歩いている途中にスナネコに質問された。


「そういえば、ヨウはなんのフレンズなんですかぁ?」

「うーん、二人みたいに尻尾も耳も無いし…人間なんじゃないかな?」

「ニンゲン?」

「ヒトの別の呼び方だ。」


フレンズには、人間って呼び方よりもヒトって呼び方の方が馴染みがあるのかな?


「へぇ、ヒトですか…かばんと同じですね!」

「鞄?」


鞄と同じってどういう事だ?


「そういう名前のヒトがいるんだ。」

「そういう名前…?」

「鞄を背負っていたからそう名付けられたって言ってたな。」


なるほど、大体わかった(わかってない)


「ほら、もうすぐ外だぞ」


扉を開けるとトンネルの中みたいな感じだった。


「ここは?」

「昔使われていたバイパスだ、そしてさっきまで居たところは地下研究施設のようだな。」

「け…研究施設!?」


僕はとんでもない場所で眠っていたみたい…

もしかして、僕は実験台にされてたんじゃ…!?


「確かこっちに道が…なっ、なんだコレはぁ!?」

「おー、壁が崩れて道が塞がってますねぇー」

「クッ…しょうがない、遠回りだ。一旦外に出るぞ」


…という事で僕達は一旦外へ出ることにした。

一体どんな景色が見えるのか、ちょっとワクワクしてきた…!


「外が見えましたねー」

「うおっ眩しい」


外は果てしなく広い景色が広がっていた、あたり一面の砂…え?


砂ァッ!?


「えっえっ、ちょっと待って!ここなんなんだぁ!?」

「砂漠です、それがどうかしましたぁ?」

「いや何さも当然のことのように…」

「いや、『当然のこと』だぞ。スナネコは砂漠に住んでいる動物だからな。」


あっ、なるほどぉ…

勉強になります!


「よしスナネコ、お前の家の入り口はどっちだ?」

「えーっと確かあっちですー」


いやー、コレはかなり大変そうだぁ…

➖➖➖➖➖20分ほど後➖➖➖➖➖➖

「そういえばヨウ、お前は暑いのは平気なのか?オレでもかなりキツイくらいなんだが…」

「平気って事はないけど…うーん、僕って暑いのは得意なのかな?」

「何だか僕やフェネックみたいですね。」


フェネック…多分知ってる動物だったと思う。

砂漠を歩いていれば会えるかな?


「もうすぐで僕んちですー。」


だけどその時、聞きなれない音を聞いた。


(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……)


「ん?何、この音…?」

「まっ…まさか…」


『ドオォォォォォォォォンッ!!!!!』


とんでもなく大きな音と共に…

そこに現れたのは虫のような化物モンスターだった。


「ナニコレェェェェェ!?!?!?」


〜次回に続く〜

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