第1章 新しい朝が来た

始まりの日の出

朝日の光を感じる、気持ちのいい朝だなぁ…


「あー、よく寝た…って…ここはどこ?というか、今日は何日…?」


僕は気がついたら知らないところで目覚めていた。

なんだここ?病院…には見えないけど…

とりあえず記憶の整理でもするか…


あかつきよう、16歳 カードゲームとヒーローものが好き!あとは…」


しばらく考えたが今役に立ちそうな情報は思い出せなかった。


「はあ…もうなんなの…?」


ため息ついでにベッド?の下を見ると、大きめの箱が置いてあった。


「なぁにこれぇ?」


中を調べてみると本のようなものがあった、中には沢山のカードが綺麗に保管してあった。

『一つ目の黒い巨人』に『三つ首の機械竜』、『青い眼を持つドラゴン』…まだあるが言っていたらキリがないしこの辺にしておく。


「これで遊んでいたんだよね…えい、攻撃表示こうげきひょうじっ」


地面にペチッと置いて遊んでみたが一人でやるには虚し過ぎた。


「ほかにないかなー…てか食べ物ない?」


食料を探すついでに探してみたら今度は色とりどりのヒーローの人形が活躍した年代順に綺麗に並べてあった。

どれがどれだという事は覚えているんだな、僕は。


「スゲーイ…」


これを並べた人は相当のマニアだと感心しながら見ていた。

もしかしたら記憶をなくす前の僕かもしれないと思いながら。


「さっきの本の下になんかある…?」


本の下には茶色のジャケットと手紙が入っていた。

僕がどこへ行けば良いのかわかるかもしれない。

というか勝手に読んでいい奴だよねこれ…?


『俺の大切な息子、ヨウへ

これを読んでいるということは、お前はもう目を覚ましたと言うことかな?自分がどうすればいいのかわからない時は、フレンズ達の力を借りるといい、彼女たちならきっとお前を導いてくれる…はず!

お父さんより。

P.S.俺の宝物のジャケットをお前にプレゼントしよう、昔バイク仲間とお揃いで買ったものだ。』


「お父さん…?」


生憎、僕は父親の顔も名前も記憶にございません状態だからよくわからないが、この文面を見る限り悪い人ではなさそうだね。

いや、それより…


「フレンズって?」


ああ!それってハネ…いや、ふざけている場合じゃない。

フレンズ…友達フレンドの複数形…じゃないよね?


「少し探索してみるか…」


小声でそう呟き、散策を始めようとしたが…


「まんぞく…」

「ここでか!?相変わらずだなお前は…」


声が聞こえる…

女の子の声…?もしかしてこの声の主がフレンズという生き物なのか?


「おい、そこに誰かいるのか?」


ちょっと強めの口調の方に気づかれた…でもまあ気づかれたところで僕は何も悪いことはしていないはずだからビビる必要も無いか。


「明かりのスイッチ…これですかね?つけますかぁ?」カチッ


さっきの声とは違った、どこか落ち着いた雰囲気の声の主がそう言うとパッと施設の電気がついた…その時。


「ア"ア"ァァァァァァァァ!!!????」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!????」


急に大きな悲鳴が聞こえてものすごくビックリした…



〜次回へ続く〜

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