柳の人の本質に迫る

わからない人にはわからないかもしれないけれど、わからなかったとしても三回くらい読んでみたらほんとにわからないものだったかわかる人にはわかる。もうすでにこのレビューが何いってんのかわかんねえってなってて別にオーケー。それも正しい。わかる人にはわかるし、わからないは間違いではない。というわけで今回は柳の人さまの新作『【絶対!】読者を増やすことができる小説  #絶対小説 #小説家さんと繋がりたい #RTした人が小説を読みにいく #カクヨムオンリー #カクヨムロイヤルティプログラム #絶対に真似しないでください』を拝読させていただいたよ。思ってたより短編だったからすぐ読めた。なんだ、こんなに短編なら公開初日に読みに来ればよかったじゃん。仕事休みまで待たんでよかった。極めて個人的所感です。
柳の人さまの作品を読むのはこれがはじめてではない。けれどいうほどたくさんの柳の人作品を知り尽くしている訳でもない。そしてここでふと気付く。ああそうか。そうですね。柳の人の内外的様式美。
なにか仕掛けてくるだろうと当然ハナから思い込んでいて、案の定それは標準装備のごとく備わっていて、だからひっくり返すまでの下準備が長いイメージだったわけなんだけれど(読む前のイメージ)、そもそも小説サイトにおいて下地は多くを皆まで言わずもがな、共通認識なので作品内にそんなウエイトは不必要ってことですかね。読者を増やしたい、レビューがほしい、といった書き手が読むと『本来こう読まれたかったであろう作品の味』が味覚障害を引き起こす可能性ありかもです。それをわかった上で餌をばらま……アプローチの仕方をあえてこうせめてくるダンディズム。またひとつ柳の人さまの作品に触れ何かを知ったようでさらにみえなくなったような、我々人類は今日もらっきょうを剥き続けるのであった……。(柳の人観察日誌より一部抜粋)

個人的には、たくさんの人に読まれるということには関心がない。けれど少数のコアな読者を求める(私のような)タイプにはこの作品にえがかれた展開はなかなかに夢があるのではないか。あるいはきみが。あるいはぼくが。