閉鎖病棟について


今回は、閉鎖病棟について執筆させて頂こうと思います。

と言っても皆さんが精神科の入院についてどういうイメージをお持ちなのかなと考え、ある意味自己満足でもあります。

精神科の病棟について執筆させて頂きますが、病院ごとにより異なりますし、「こんな感じなんだな」と軽い感じで読んでいただければと思います。


まず閉鎖病棟と開放病棟があります。

私は開放病棟の病院に入院したことはなく、閉鎖病棟に10回ほど入院しました。

基本的にワンクールの3ヶ月の診断が下されます。

措置入院(警察のお世話になり入院)以外は基本的にそうなります。

任意入院(自らの意思で入院すること)、医療保護入院(医師や家族の意思で入院すること)に分かれ、私は形式上は任意入院にしてもらえていました。

なぜなら医療保護入院、措置入院は制限が厳しすぎるからです。


任意入院でも制限はたくさんあります。

院内散歩や外出は最初は出来ません。

ずっと窓が開かない場所にいなければなりません。

全ての扉に鍵がかかっています。

もちろん出入口にも。

紐類やカミソリは全て没収、お風呂は週に2回です。

携帯も私の場合3つの病院中2つは禁止、もう1つは時間が決まった状態での使用でした。

携帯が使えた病院は総合病院でした。

そこでもやはり、出入口には強固な扉がありました。


1つ目の病院は昔書いた文章の通り保護室から。

専用の服に着替え、何もない部屋で、そこから数日過ごし一般病棟に移動でした。

所謂皆さんがおっしゃったり思ったりする「キチガイ」と言われる分野に入るのかもしれません。

私もこの言葉は苦手ですし、使うべきでないとは思うのですが、本当にそれが似合うんじゃないかという感じでした。

そこから、そこの病院には入院したくないので、今現在掛かっている病院に何度も入院を繰り返している状態です。


その病院は症状により階が異なります。

入院時、外出後や院内散歩後の荷物検査、詰所から見えない場所は監視カメラがあり、部屋にもある病棟もあります。

看護師さん達はモニターを見て金品やお菓子等のやり取りも禁止ですので少しでも変なことがあると飛んできます。

喧嘩や盗難は当たり前、暴れる患者さんもいるので常に騒がしい状態です。

お金は自己管理の人と病院管理の人で分かれます。

自己管理でも最低限のお金で高額なお金は持ち込めません。

電話は公衆電話でテレフォンカードで電話します。

トイレは正直綺麗とは言えません。

グチャグチャだったり、病棟でも床に這いつくばっている人や独り言や妄想、大きな声で歌を歌っていたり徘徊する人もいます。

基本的に年配の方が多く、20代の私は若い方でした。

病棟によってはグループや派閥が出来たり、物を無駄にくれたり、盗んだ物をくれようとしたり「これをくれ」と言って聞かない患者さんもいます。

面会は家族のみ。

状態によっては家族も禁止される場合もあります。

私は身体拘束の際に家族も面会禁止でした。

お風呂には入れない、眉毛を整える事も出来ない、院内散歩に行けない時は退屈でずっと塗り絵をしていました。

依存してくる患者さんもいて、そこからトラブルに発展する場合もあります。

部屋は4つの柵なしベッド、ナースコールは置いてくれません。

隔離は壁を隔てていて、常に施錠されています。

普通の部屋も鍵は付いています。

基本的には施錠はされません。

寝る時も喚いてしまう患者さんがいらっしゃるので寝れない時もあり、朝早くに起きてしまう時もあります。


6時半起床、7時半朝食、11時半昼食、17時半夕食、20時半就寝薬、21時半消灯です。

ロビーにしかテレビが無いのでテレビは番組の取り合いです。(笑)

食事はロビーで、常に看護師さんやヘルパーさんが見ている状態、私語は一切禁止、テレビも消されます。

食事量もチェックされ、薬を飲む時も看護師さんの目の前で、きちんと飲んだか口の中をチェックされる時もあります。


これだけ見たら本当に刑務所かと思うかもしれませんが、楽しいこともあります。

たまにカラオケがあるのです。

そしてOT。

作業療法で私は今まで習字やビーズのブレスレット、読書、オセロ、様々な事をしました。

基本的には病院の外には出れませんし、病棟内も窓は開きませんし友人に会えないですが、病棟の患者さんが優しい人もたくさんいます。

私もありましたが症状により独り言や妄想や激昂等、が出てしまっていても、元々の本質的な人格が優しい方はいらっしゃいます。

一緒にトランプをしたり悩みを聞いてくれたり。

心優しい方もたくさんいます。

もう何十年も病棟内にいたり、院内散歩に出れても外の世界がしんどいのも相まって十数年入院している方や全く面会に来ないご家族がいるのも事実です。

私の親も頻繁には面会に来ないようにと看護師の方から言われていました。

なぜなら面会に来てもらえない患者さんに嫌がらせをされてしまうからです。


確かに様々な症状の患者さんもいますし他の病院とは比べて違う部分があるのは確かです。

ですが心優しい患者さんや看護師さん、医師がいるのも事実です。

行動を制限されるのは辛いことですし頭がおかしくなりそうになる時はありました。

ですが入院するという事はそれほどまでに心も体も疲弊している証拠かもしれません。


来年は入院をしないように、少しずつ体調を戻していこうと思います。


次は1年間の振り返りを執筆させて頂こうと思います。


精神科病院は、病院によりけりなのでこんな感じなのかも、と軽く読んで頂ければ幸いです。


ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

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