Hello Again
11月になり、夜はコートな季節になった
肩寄せ合って歩いたりクリスマスに初詣
イベントが盛り沢山で世間は浮かれモード
僕も今年は楽しめそうなものだか、そうはいかない事情がある
そう、彼女のタイムリミットが年内一杯、来年からは簡単に逢えない距離
わかっていた事だ
刻々とその時は迫る
今更ながら、既婚者同士のお付き合い
ゴールは無い
時間切れ試合終了は間近
遂に正式に彼女の退社予定が公然となり、事情通の女史から送別会の予定立てる
僕にとって喜ばしいイベントでは無いが、女史がそんな事情を知る由もなく、幹事を頼まれた
断る選択肢もあったが、彼女のためのイベント
快く引き受けた
年末なので、早めの予約をしようと情報収集
すると真木さんが最近できた飲食ビルでの送別会を希望している事がわかった
うむ
では、本人に聞こう
いや、寧ろ下見に同行してもらうべきだろう
早速連絡
僕 送別会の幹事に指名されました
僕 会場についてリクエストあると聞いています
僕 一度下見に行きませんか?ランチで
真 そうなんですね
真 よろしくおねがいします
真 下見楽しみです
僕 今週の金曜日はどうかな?
真 大丈夫です
僕 じゃあ予約するから店選んて
真 はーい
彼女のリクエスト店を予約し下見ランチ
偶然同じ店で隣の部署の女性二人組がランチをしていた
彼女は気まずいと少し焦っていたようだが
僕:必要な打ち合わせだから問題ない
僕:そもそも座った時点でアレなんだから堂々としてよう
真:そうですね
と、やり過ごした
真:そう言えば斎藤さんがモツ鍋をちゃんと食べた事無いって言うんで、今度四人でいきませんか?
僕:ならば、幹事やった時のお得ポイントが貯まってるから、それ使って行こう
真:いいんですか?
僕:誰にも損させてないから全く問題ない
真:じゃあ遠慮なく
僕:僕も遠慮なく
早速グループラインで日程を決めて予約完了
久々の四人組での飲み会
いろんな意味で丁度良いイベントになりそうだ
彼女
斎藤さん
僕
対馬
寒い夜、モツ鍋最高
楽しみ楽しみ
乾杯!
言う程寒い日では無かったと思うが、女子には、と言うより斎藤さんは寒さに耐えられないらしいので、先に店内で待っててもらった
どんなに寒くても不思議なことに熱燗スタートとかには、なかなかならない
ビールスタートで後は各々適当に飲む
四人で飲む時の話題は、本当にどうでも良い事をダラダラと話すのだか、凄く心地よい時間を楽しめる
僕の正確?な記録による四人の発言割合はこうだ
斎藤さん 4割
真木さん 3割
僕 2割
対馬 1割
尚、齋藤さんと真木さんは切り捨て、対馬の1割は切り上げ
5時半スタートで店から出たのが7時半
まだ宵の口も宵の口
当然二次会かと思っていたが、齋藤さんは寒くて帰りたいらしいのでそのまま解散になった
駅まで歩く隊列はこう
斎藤、対馬
僕 、真木
僕と彼女は極めて小さな声で
僕:このあと、もう少し飲まない?
真:いいですよ
僕:では、東横線のホームの一番前で
真:わかったわ、横浜駅のホームね
僕:じゃ、あとで
それでは皆様、お疲れさまでした!
と、僕は前列の二人に大きな声で挨拶して足早に地下鉄乗り場に消えた
それから齋藤さんと対馬の路線に接しないルートで東横線のホームへ小走りで移動
予定通り、一番前で待つ事少々
大きなマフラーを巻いた彼女がニコニコしながら近づいて来るのを見て、何故か初めて会ったと言うか、初めて認識した日を思い出していた
そう、イスラムの君の再降臨
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