危険なふたり

僕:今月の23日にお昼ご飯一緒に食べませんか

マ:23日ですか?

マ:ずいぶん先ですが・・・

僕:その日は14時から会議なのでその前に会社の近くでお昼食べるんです

マ:そういう事ですか

マ:忘れちゃうかもしれないので、近くなったらまた連絡ください

僕:OKです


まず、2週間以上先のお昼ご飯を誘うと言うのがスマートさを感じない

そして僕からのお誘いは忘れられちゃうらしい・・・


いろいろとネガティブな思考に陥る



OKはOK

お昼ご飯ですが、それでも二人でのお食事に違いはない

デートだ


デートの定義は確か・・・

男女が時間を合わせて待ち合わせ、食事等を一緒に楽しむ事

と、理解しているので、これはまごうことなきデートなのだ


会社の近くでデート?

と、心配の御仁もおられるかと思いますが、食事程度なら節目節目(主に部署移動時の儀式として)にそこそこの頻度で女性と二人きりでしているので、誰かに見られても無問題なのだ

もっとも今回は節目的な理由は無いのだが・・・



近くのホテルのレストランを予約し、3日前くらいに連絡をいれた

一応覚えててくれたようで、普通に待ち合わせをして、とりとめの無い会話を楽しみ昼休みのデート(1時間)は無事に終わった


天候は雨


僕はそのまま会議の会場へ、マキマキは通常業務へ

その後の約束も無く、ただただ普通に楽しい時を過ごした


あの地下鉄での変な思考は酔いのせいだったんだと思う

喪失感も無く、挫折感も無く、ただ親しい友人の一人として今後もたまに4人で飲みに行こう

心から本心からそう思っていた


何故、マキマキの存在を勝手に自分の中で大きくしていたのか?

そんな疑問すら抱かずに、普通に日常に戻って2か月が過ぎた


その間は交代で夏休み取ったり、仕事が立て込んだりしていてなんとなく4人飲みも無かったのだが、季節外れの送別会があり4人を含む部署の面子で普通に飲んで楽しんだ


そして1次会の終わる間際、携帯が震える


マ:二次会行きますか?

僕:貴方が望むなら


酔ってます・・・


部署の飲み会の二次会にはこれまで参加した事がない

理由は2つ

①酒に強く無い事

②集団行動が苦手


でも、酔いもあり

何よりもマキマキから直の誘いがあったのでノコノコと参加


津島は早々と帰ってしまい、斎藤さんは移動中に体調不良となり離脱

4人組では僕とマキマキが参加、他は5~6人いたかな?

会場に着いた時に理由②が発動したのか急に帰りたくなり逃亡を試みるが、靴を履いている所をマキマキに見つかり、そのまま逮捕されてしまった


逮捕された後、腕を軽く組まれて連行されてしまっては抗う事などできるわけがない

酔った状態の僕はマキマキにメロメロなわけで、二次会のカラオケの間中、マキマキの隣をキープし、歌う彼女の横顔をずっと見ていた


余談だが、一応僕もカラオケに参加

歌ったのは、危険な二人

年上の人、美し過ぎる♪

たまたまキーが合う数少ない曲

歌詞で選んだ訳では無い

本当に



その時からだろうか?

なんとなくラインで他愛の無い話をするようになり、僕のブログ(料理日記)の存在もマキマキに明かした

知人には公言していなかったのだが、何故かマキマキには見てもらいたかったんだと思う

そして日常会話からマキマキがそこそこ僕のブログを見てくれている事がわかったので、1つの仕掛けをしてみた


その仕掛けの内容は後程・・・

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