第56話 風魔法の拡張機能
たまたま幸運な休日が取れた。なので今日は風魔法について検証しようと思う。
ブラウザやソフトも拡張機能というのは存在する。追加された機能のことだ。風魔法でもそれを使えないかということを検証したい。
なぜならドラコは風魔法を利用して障壁を作っている。風魔法について思いついたものをやってみよう。出来なくても損はないのだ。広い広場に一人で佇み魔法を唱える。
『ウィンドウォール』
できたのかわからないが手を入れて手が無くなったら嫌なので、枝を入れてみる。枝が切れるかと思ったが枝は切れずある空間から押し入れることができない。きちんとした風の壁になっているようだ。
『ウィンドプロテクション』
今度は枝を持とうとするとその間に風の空間ができている感じだ。ウォールな壁ならプロテクションは纏うイメージに感じる。
次はこちらの注文を解除する方法だ『リリース』『イレーズ』『キャンセル』キャンセルで自分が出した魔法を取り消しすることができるようだ。
『ウインド』『ウインドカッター』『ウインドプロテクション』『ウインドウォール』+『キャンセル』
魔法名+キャンセルで解除できるようだ。今までは精霊に任せ過ぎたのかもしれない。
『ダウンバースト』『トルネード』『フライ』と次から次へと試していく。ダウンバーストはダメだった空ぶりである。
トルネードはつむじ風よりは大きいのが出来た。最後の『フライ』であるが飛んだ。フワフワ浮いているが前にも後ろにも進めない。降りて行くこともできない。先ほどのダウンバーストを思い出してゆっくりと口に出して唱えてみる。するとだんだんと下降して行った。そしてフライを口に出して唱えてみると後ろ方向に進んだ。 つまり後方に風を起こせば前に進むということがわかったトルネード後ろ側に唱えてみるとずっと早いスピードで前方向に進んでいった。
ダウンバーストでゆっくりと降りていったが、飛んでる相手を落とすことはできるのだろうか。つまり魔法の消去だ先ほどのイレースがうまくできなかったが何かないか考えてみる 。
色々と試してみたがうまくはいかなかった。ただひとつわかったのはフライを起こしてみてもう一度フライを逆方向に起こしてやるとエネルギーが相殺されて消えていった。つまりは起こしてしまったエネルギーは消せないがエネルギーとエネルギーを衝突させて消すことは可能ということではないだろうか。
今日試してみたのは風魔法だけである。残っている水の魔法も同様に試して見る価値はあるだろう 。
しかし今日はもう疲れてしまったオーラ切れとでもいえばいいのだろうか。クタクタである。だが今日色々行ったことでドラコの魔法の一端を見た気がする。水の魔法にもきっと上級魔法が隠れているのだろう。海の上で試してみるのが安全かと色々と考えてみる。次の休みの日に海の上でやるしかないかな。
考えてみれば、今日俺は人類で初めて魔法で飛んだ男になる。あのライト兄弟もきっと今日の俺の偉業を褒めてくれるのではないだろうか。等とくだらないことを考えているといつものグダグダ三兄弟が現れた。
「何やってるんですか社長」
山田さんがにやけた顔でこちらを見ている。
俺は笑い返すとこう言い放った
「山田君の給料を減らすかどうかを考えていたんだ」
「それは名案だね山田くんはいつもサボっているから」
そう加藤さんも賛同してくれた。
「ちょちょっと冗談はやめてくださいよ」
「分かってるよ」
3人で魔法についてたわいもない話をしていた。やはりネタとしては時空魔法が使いたいというのが山田君の意思のようだ。加藤さんはやはり自衛隊なので肉体強化系の魔法が欲しいと話していた。その系統の精霊がいたら紹介して欲しいと頼まれてしまった。その時が来たらなと答えてはいるが世界の平和と俺の平穏の為に絶対に紹介することはないだろう。
久しぶりの休みが終わったが、ジェーンがいないので若干寂しい。早く帰ってきてほしいと空を見上げながら思った。青く澄み渡る広い空を魔法で飛んだら気持ちよさそうだと思ったが、フルフェイスは必要だろうな。パラシュートも・・・何も考えずに今日挑んだのは反省しなければならない。準備を怠ってはいけない。
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