第17話 新しい住まい
ドラゴンチャンネルの放送は大好評のうちに終わった。写すネタが毎日あるわけでもないので週1回の放送に決まった。 溶かして作ったナイフが思いの外ネットで好評でドラゴンナイフとかドラゴンソードとかいろんな名前をつけられて呼ばれている。売ってほしいという声はとどまることを知らなかった。
ドラゴンチャンネル放送後、ドラゴンを見たいと言う要望が大量に届いた。もちろんそのほとんどは危険と言うことを理解してもらってお断りさせてもらったが、地域の種子島の小学校から見学の要請があったのでそれについては地域交流も含め許可してみた。青森のように断られずに、ここに住めるのは地域住民の理解があってこそである。その辺を踏まえた上で防衛対策については加藤さんにお願いすることにした。
「すげー」
「怖い」
「きゃー」
「お母さん」
と児童によっては様々だったがしばらくすると慣れたのかドラゴンをじっくりと見るように子供達はなっていった。ドラゴンの見学は良いのだが、俺に周りが子供だらけなのは何で? 好かれる体質は割と子供にも影響するのか…
「馴れ馴れしく髪さわんないで」
俺は子供に纏わりつかれてそう叫んでいた。
そういった可愛いい見学とは全く関係ないのだがドラゴンを飼育するのは問題だとする環境団体というものがあった。彼らは「ドラゴンを解放せよ」とか「ドラゴンを飼育するな」というプラカードを持って付近をうろついている。もちろん立ち入り禁止地域にさせていただいているので迅速に対処させてもらっているが外国人が多いのは気のせいだろうか
そんな中ついに待望の新しい住まいが出来上がったと連絡がきた。
コの時の様な建物の形で中央のスペースがドラゴンを飼育するスペースだ。ほかは住居と防衛施設を兼務している。中央のスペースには緑があり雨宿りできる天窓スペースも有りなかなかの出来だと思う。大きい門塀のようなものも付いておりドラゴンの出入りにはその門も利用することは可能だ。
男性棟、女性棟と業務棟に分かれている。全部の棟に出入り口が存在するので4方何処からでも入ることはできるが、セキュリティゲートが設けられているので一般人は立ち入ることはできない。
また、ドラゴンの行動範囲に柵を作る予定になっている。柵の中は全て立ち入り禁止にする予定だ。
ジェーンも東京の家より広いと喜んでいた。単身者向けでも最低でも2 LDK の大きさがあるこの施設は入居予定の皆さんには大変ご好評だった。家族向けのものも5 LDK の大きさのものもあるので大丈夫だろう。やはり土地が安いという事は良いことだ。 柳沢さんが目論んでいた基地化については柳沢さんは大変不満を述べていたミサイルなどの防衛施設もなく天井にドームの様にオープンする天窓をつけたわけでもないので要望が通らず悔しい思いをしたようだ
防衛施設については俺の要望によりドラゴンを刺激しないように施設の外に作ってもらうように依頼した。またこれらの建物は俺の会社の設備になるので将来的に売れるようにマンションの様に作ってある。貸し出すだけでもいいのだがドラゴンがいなくなった時に困らないように一般住宅にできるだけ似せて作った。
映像関係者や報道関係者は男女比が半分に分かれているので問題ないが自衛隊の男性比率は高く女子棟は空き部屋が出ることになるだろう。 そんな問題点もあった。業務棟はプレスルームやカンファレンスルームなど色々と入れさせてもらった。報道陣や自衛隊に貸し出しているので、各個室等も含めると意外と良い家賃収入となった。
ドラゴンがいる間は家賃収入には困らないだろう。
居住区x200室
業務用途部屋x100
家賃がなんと2LDKで5万は超格安といえるだろう。業務用途の部屋は倍の値段で貸し出したがなんとかなると思いたい。建物の代金は非常に大きいが家賃収入が2000万と安定したことは、良い事なのかもしれない
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます