第30話 理解できない出来事。
俺は今屋上に来ていた。現在は昼休み、俺は焼きそばパンを食べながら彼女だった
また、昼食を屋上でしているのにも理由があった。それはクラス内で俺のありもしない噂が立ち教室にいることを今は受け入れられなかったからだ。
今日学校へ来てみると教室へと入った瞬間、クラスメイトが一斉に俺を見てきた。そして見られるだけならまだしもこそこそとなにかを話している感じで。1日休んでいた俺は時間的にも広まる時間があったので高梨と揉めていることでも噂が立ったのかと思っていたがどうもそれだけではないようで。
それがわかったのはクラスメイトから話しかけられたことからだった。
高梨と付き合いだしてから音沙汰だった隣の
「なあ、入江。お前浮気したってほんとか?」
と言われた俺。
おかげで俺は思わずポカーンとしてしまった。
浮気したのは高梨だろ?
なんで俺になってんの?
俺が悪いことになってんの?
理解できない俺を他所に真崎は
「驚いた顔してるな? 間違いないからなのか、そうじゃないのかはわからないけど噂になってんぞ」
と教えてくれたのだった。
授業の間、俺はいろいろと考えていた。
言いふらしたのは高梨だろうか? それは自分が悪く言われないように? 反論したほうがいいか? いや俺が言ってもきっと信用されないだろうな。俺の言い分なんて聞かずクラスのみんなはきっと高梨を信用するだろう?
そんな事を考えながらも俺は呆れてもいた。本当に高梨が嘘をついて広めたかは聞かないとわからないけれど、それでも高梨は反論したような様子もない感じで。
もしそうなら俺って馬鹿すぎだろうと。こんな事をする相手と付き合っていたのかと。人を見る目が無いなぁと。
ただ、ひとつだけ救いがあるなと思ったのはこれなら俺が浮気したっていう濡れ衣でも被っていれば別れることは容易いのかもしれないと。ずるい考えではあるが。
いやよくよく考えるとそんな事なくてもほんとは俺が浮気されたんだからそんなことする必要もないんだよな?
もう何がなんだかわかんないよ、ほんと。考えれば考えるほど深みにはまっていくそんな気分だった。
とりあえず、今のクラスの状態では直接高梨に話しかけられないと休憩時間を使いSNSで彼女へ「昼休み屋上で待ってる」と連絡をした。高梨は「わかった」と返事を返してくれたのでなんとか話し合う都合は取り付けることが出来たのだった。
そして思う、SNS削除しなくてよかったなと。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます