第34話 🌻蝶蘭との再開

甘夏は、マジマジと彼女の体を眺め

やはり鍛えていると思った。


メイド服から出た足はアスリート

のようで腕から見える筋肉は

しっかりと硬そうも

ある。

上下上下⊙д⊙目が踊る。


「あの~甘夏様?

どうかされましたか?」


「あ、あはは、あはっす、

すみません。

めずら...いや、その..

細くていらっしゃって、

羨ましーと

思いまして....」



「あ、あ、そうですね

いざとゆう時の為に直ぐ対応出来

るように鍛えております。



王家に使えるメイドの上層部は、

みな兵士上がりの者ばかりです。


普通メイドで雇用された、

娘達には 義務してはおりません。



「へえ、凄いです。

カッケー!」


甘夏は、腕を見せてくれとせがみ

二の腕の、ちからコブをナデナデして

硬さを確かめ

今度は腹筋を見せてくれと

せがみ倒し、男負けしない

腹筋を堪能した。


あちこち☞☟☜あちこち

触りつくし、珍しさに興奮した。


まるでボディビルの細マッチョ


「甘夏様、もう服を着ても

よろしゅうございますか?」


「ああ、ハイハイ。

有難うございます。」

と満足げに、答えた。


エリアの中に甘夏の部屋が用意され

甘夏はそこに案内された。

あの薄暗い、狭いゴミ部屋ではなく

日当たりのいい

ゴージャスな部屋だった。

そう、ゴージャスな部屋は

何となく住みにくい。


キンキラキンの装飾物は

撤去してもらった。




メイド長は、やや呆れかえり

明日の事を話出した。


「明日は明蘭様にご招待されて

おります。


どこにもお出かけにならず部屋に

おいで下さいませ。

私が御案内致します。

そう言うとキリッとした態度で

身のこなし 良く出ていった。



次の日

細マッチョ長が現れた。

既に用意が整っていた、甘夏は、

久しぶりに外に出られた。


勿論ジュディーも一緒に。


広い花壇を抜け

珍しいものがあると聞くと

そこに寄り結構歩いた。

寄り道寄り道していると楽しく

なってメイド長に色々質問した。




大きな温室があれば中に入り

薬草、果物の見たことないような

実があり見かけはオレンジだが

中身はバナナの味だったり


どう見てもリンゴの木なのに

水色のブドウがなっていたり


しかも味はクリ

見ているだけで楽しかった。



やっと一軒家に行き着いた。


「私はこれで、お電話頂けば直ぐに

まいります。

今度は車で来ます。」


そう言って、ハア「つかれた〜。」

とボソッと呟き、1回クニャリとなった

が又キリッと

姿勢を正し歩いていった。


家?なんで?家の前に甘夏は、

⌒ ポイと一人置かれ?

仕方なく、呼び鈴を鳴らすと

ジュディーが

ガリガリとドアを引っ掻いた。


ドアには至る所引っ掻いた傷があり

ジュディーはしょっちゅう来ている事

がわかる。


庭に花が植えられ

家庭菜園もあり玄関迄の芝生は

綺麗にカットされ庭石が続いて

いる。




暫く待つと胸まである髪を

カールした女の子が、


「はーい。」と出てきた。

続いて綺麗な女の人が

「いらっしゃーい。」

と声掛けながら迎えくれた。



キョトンとしている甘夏をジッと

みていた女の子は、ニッコリと笑い


「甘夏。蝶蘭だよ。‼」

そう言ってポロポロ、ポロポロ涙を

ながして飛び付いた。



「あーあーあー

蝶蘭、蝶蘭なの━━━

会いたかった。

元気にしていたの?」



久々の再会、逢えなかった長い長い

時間は蝶蘭を成長させていた。

半年の間に背も伸びてスカートが

良く似合う女の子になっていた。



「甘夏さん。

蝶蘭を助けてくれて有難う

ございます。

蝶蘭の母の明蘭ともうします。


「あーーーーーー‼」


「貴方はレイの彼女さん?。

一度お店に来られましたよね。」



「あ、あ、ふふふ

あの日は、殿下に誘われ、

伺いました。

まさか蝶蘭がお世話になった所

と知らず、大変失礼しました。」


「それに2人喧嘩されてて、

取り付く島もありませんでした。」

明蘭は、見たままを話た。


あ‼「そうでした、そうでした。」

あの時は失礼しました。」


「ママ、甘夏は、殿下に前から

厳しいんだよ。」


ジュディーとバタバタ遊んでいた

蝶蘭が大きな声で暴露した。



「そうなの?厳しいの?


安心して‼私には夫がいます。

悪いけど殿下のような若い方は

好みじゃないの‼

落ち着いていて、静かに判断する

夫が大好きなの!」


蝶蘭は、母親の言葉をニコニコ

して聞いてい た。


「へえ〜‼明蘭さんに、

そんなに惚れられた

旦那様に合ってみたいな?

いつ、戻られます?」



出された🍰にフォクーを通しながら

聞いた。


明蘭は、コーヒーを差し出しながら

「何処にいるか分からないの」


と呟いた。


「えーと、蝶蘭からは、お母さんと

別れた経緯はききました。


又会えた経緯もカワンさん達から

聞きました。

しかしご主人様とは、何故離れたの

ですか?」


「....私がエドワードの姉とはご存知?」


「ビックリしましたが

聞きました。」


「じゃあカワンとエドワードの繋

がりも、ごぞんじよね。」



「はい。それとなく

詳しいことはヨンスンさんも

知らないみたいですが、


私は何となくわかります。

剣を持てば凄く強いです。

私も何回も助けて貰って

います、カワンさんは凄いです。」


広く空けられたサッシの外の黄色や

赤のサルビアに似た花を眺め、

一杯の珈琲を口にして明蘭は

話だした。




「そう。私達はナチリコ国に

住んでいました。

父は侯爵でした。


カイン、アラバレントに滅ぼされ

両親は、....殺された。


カワンが先に私を逃してくれて、

あ‼カワンは私たちの乳母みたいな

人なの‼

弟を迎えにいったカワンとは

それっきり。

死んだものやら生きているのやら..


カワンは自分たちの死骸を

何処かで見ても知らん振りをしろと

今生の別れを告げられ、

弟の亡骸とカワンの亡骸を見ても

決して近ずいたりしたら駄目だと

念を押され別れました。


エドワードとカワンの身を心配し

ながら月日は過ぎて行きました。


私はある御方に拾われ、

大事に育てられました。


その恩あるお方の子供が蝶蘭

なのです。」


「...つまりその、それって!」



「妾ではないのよ。

奥様も高齢で、お子がなく

旦那様も高齢ででも後継ぎが居なく


私に頼まれたの、体外受精。


悩んだけど大好きなおふたりの為

決心したんです。


見事妊娠したと知った時

あの男ラミハルとその父が現れ

国を滅ぼした。


王妃様は私を逃し、果てられた。

この子だけは絶対産むと決心

して逃げた。


どこまでも追ってくる、

ラミハルから蝶蘭を救うため

私は。わざと捕まり蝶蘭を逃がした。


有難うございます、甘夏さん。

蝶蘭を助けてくれて...。」


蝶蘭は、チラチラ母親を見ながら

足をぶらぶらさせ

ジュディーとケーキを、

ほうばっていた。


蝶蘭にニッコリと微笑むと

レイはある点に気づいた。


カイン、アラバレントに滅ぼされ

たというフレーズだ。


「ん?・・・アッ!!(๑º ロ º๑)!!」

間違いない甘夏は確信を持った。‼



「ハリー?、ハリーじゃありま

せんか?

蝶蘭の父は、バスブリア国王

ハリーアンダーソン?」



その名前をきいた明蘭の目が

大きく開かれ両手で口を覆った。


大きく開かれた目から、大粒の涙

が流れた。


「なぜ?なぜ?彼の名前を?」


甘夏は幽閉されていたハリーの事を

話した。

レイにも話してあり

多分甘夏の思い違いでなければ

ブラマダ国に、何千人の兵士を連れ

攻めに行ったと思う事を告げた。


ハリーは、無事だろう。

なぜなら、マノリラ国の境界線の

中の山に洞穴を堀り、そこに牢屋

を作り生かしているからだ。


徐々に噂を流し、明蘭を捕まえる

つもりだったのだろう。


ラミハルが、明蘭を狙ってる事は、

噂で聞いてラミハルは、

ミリアンとも、ただならぬ仲とも

聞いていた、しかしミリアンの事

は本気では無く、明蘭こそ本命と

聞いていたからだ。


勿論レイも知っている。



「ハリー様はきっとレイが

連れ帰る。」

甘夏には自信があった。


明蘭は、ウンウンと頷き、

蝶蘭、お父様に会えるかもしれない

と蝶蘭を抱きしめて泣いていた。


ハッハッハッハッとジュディーの

息遣いが聞こえる

ほどその時間は静まりかえって

いた。


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