第32話 🌻ハリーアンダーソン発見
一行は、山の洞窟に入って行った。
門には山賊だろうか?
毛皮を着た髪ボサボサで髭ボーボー
太ったのやら細い奴がいる。
しかし皆筋肉が半端なく強そう
に見える。
夕暮れになると女達が男達に囲
まれ出て来た。
震える手で酌をさせられ、
酒を飲まされている。
甘夏は顔に泥を塗り紛れ込んだ。
男達の目が
女を選んでいるいやらしい目に
気ずいた。
濁った目に舌なめずり、上から下えと
目線は動く。
まん丸としたおばちゃんが
気付いて男達に叫ぶ!
「今日の子は、水あげ用だから手
だすんじゃないよ。
お頭に、きつく言われてるんだからね。
明日にはお前達用の娘を
連れてくるから、我慢おしっ‼」
「あー、マジかー嘘だろー
1人2人何とかしろよー」
ガャガャガャ
ガャガャガャ、 ガャガャガャ
気持ち悪い声に身が震える。
「娘たち、高い金払ってるんだ、
痩せないようにちゃんとたべろ‼
痩せた女は魅力ないからね。‼
お前たちは、
ブラマダ国カイン、アラバレント
様の茶会の遊びものになるんだから
ね。
確たるお方達を満足させる為に
良家の娘を選んだんだ
傷を 付けてみろ‼クビが飛ぶぞ‼」
お“お﹏お﹏‼
まあ、その茶会までは皆大事に
扱われそうだ。少し安心した。
逃がす機会はまだ有ると、
言う事だ。
ー人の男が一人分の食事を持ち、
洞窟へと入って行った。
不思議に思った甘夏は、
後を付け
細長い階段を降りて行く。
ヒカリゴケのおかげか中は明るい
むぞうさに並べられた形の揃わない
石で作ったゴッゴッとした
石段が続く、
ヒッ🐸蛙 ヒッ‼トカゲ🦎
ウヨウヨいる。見えないだけで
もっといそうだ。
背中がムズムズする。
ブチョッブチャッと音がするのは
踏んずけてるから?
先を行く男の足音が
ビシャッビシャッビシャッ‼
そ早く出たいがあの食事は、
誰か中に居るとゆうことだ。
怖いもの見たさの、好奇心が
甘夏を振るい立たせていた。
随分下まで降りてきた、
ガシャャャャンと音がして
ギギギギギーと鉄の刷れる
音が洞窟の中に、響いている。
「飯だ‼」
暗闇に慣れてよく見ると、
僅かな光が見える。
牢番が去ると低い声が響く!
「お前は誰だ?男か?
女か?」
急に声を掛けられヒッ‼
暫くつつ立ったまま、固まって
居たが..
「人買に買われたのか?
隙を見つけて逃げなさい。
朝が来る前に逃げたが良いぞ‼」
しわがれた声の髪はボワンボワン
顔は髭だらけで良く見えない。
服はボロッボロのひざ丈まで
しかない。身長は高くみえる。
優しそうな物のいいかた。
品のある身のこなしに安心した
のか甘夏から声を掛けた。
「貴方はどうしてここに?」
彼は食べていた食事をやめ顔を
向けてきた。
「そなたに話てもどうにもならぬ。
ただ死を待つだけだ‼」
そう言うと僅かな食事を終わらせた。
「悪い事をしたのですか?
でもここはマノライ国でしょう。
レイは、こんな拘束の仕方は
しない。」
「何っ‼マノライ国なのか?
レイとは皇帝殿下の
レイ様のことか?」
浮浪者とも呼べなくもない彼は
ビックリした様にさけんだ。
慌てて甘夏も
「ここはまだマノライ国です。
この先がブラマダ国と
標識に書いてありましたよ。」
そう、さっき娘達の後を付けた時
偶然標識が見えたのだ。
「貴方のなまえは?」
「 私は甘夏と言います。」
「私は、ハリー、アンダーソン。」
「私は、国を追われ、敵国に捕まり
拘束されている。
ブラマダ国のカイン、
アラバレントは我が敵だ。
しかし味方は皆やられてしまった。
我妻や側室、全てコロされた
ようだ。」
「側室?」
「貴方は王?」
「もうずっと前の話だよ。
今は罪人だ。敵国の王だった
からな。」
「王様‼」
「ハリー、で良い。
さっ‼早く逃げなさい。
久しぶりに話せて楽しかったぞ。
礼を言う。」
「お助けに参ります。
気をしっかり持たれ
望みをすてられませぬように‼」
洞窟を出ると男達は酒を
飲みちらかし寝ていた。
火の回りでだらし無く、
ぐでんぐでんに酔っ払っていた。
「あーあ、こんな生活してたら
病気になるよ‼」
眠った酔っ払いに声をかける。
ここはマノライとブラマダ国
の国境だ、少し行けばマノライ国
の兵が少なくともいる訳だ。
夜の道を走って助けを呼ぶべき?
それとも女の子達を引き連れて
逃げるべき?
短い時間でどちらかの選択を
迫られる。
しかし子供もいた。
10歳ぐらいだろうか?
この暗闇を走れるだろうか?
甘夏の選択は、決まった。
食事のバーベキューの残り肉を
たいらげ女達の残した果物を
ガブガブムシャムシャ腹ごしら
えする。
暇など無いのに、
だけど腹減ってるからご馳走に
なった。
腹が減っては戦はできぬ。
何処の名武将様が言ったやら、
まさに
名言。
なんか甘夏は、食い逃げばかり、
色んな所でやってるなと
可笑しくなった。
肉はなかなか旨かった。
いい肉を揃えていた。
おかわりしたいくらいだったが
兎に角応援を呼ぶのが先だ。
坂道を抜け闇をはしる。
怖かったがあの娘達を助けるため
一生懸命走った。
走れメロスのように‼
夜が明け始めうっすらと周りが
見え出した。
木の影から2、3人の鎧を着た
兵士が現われた。
「誰だっ‼密偵か‼」
街の偵察に来ていた男に捕まった。
「違う違う、レイに会わせて‼」
「殿下の事か?、馴れ馴れしい!
お前は何者だ‼
正直に吐け‼。」
「じゃあ、三人衆に合わせて‼
彼等は、私を知っているわ。」
偵察隊は、顔を見合わせ
「連絡を取ってみるが暗号を言え‼」
「えぇー‼
暗号なんて知ら無いわよ。」
「お願い、急いでるの‼」
「急なのっ‼」
「兎に角連れ帰ろう。
暗号も無しじゃどうにも
出来ん。」
甘夏は、腕を括られ馬に載せられ
基地まで連れて行かれた。
その後、牢に入れられ
鍵をされた。
「ああ、ハリーとの約束もある。
娘達は今日か明日、ブラマダ国
に入国するだろう。
そしたら調べがつかなくなる。
判断を謝ったのだろうか?」
次の日護送され調べられる事に
なった。護送車の中で考える。
隙を見て逃げよう。
でないとあの女達は、ブラマダ国
へと連れて行かれる。
それは見過ごせない。
助けるんだ、そう甘夏の正義感が
立ちはだかる。
小さな窓から外を見る。
車が止まった。
見ると4人の若者が車を止めて
いる様子。
立派な、黒い馬に乗った4人は
馬を降り車に近ずいて来た。
「中はどんな罪人だ?」
「はっ、今朝捕まえました
スパイの容疑がかかって
います。」
「何処でだ?」
「ブラマダ国との国境近くで
捕まえました。」
「ぶ、ぶぶぶーフガフガ」
ガシャンガシャンガシャンと車
を蹴る。
口は長い布で巻かれ喋れない。
「静かにしろ‼💢バァン」
兵士から怒りの怒号が浴びせ
られる。
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