第28話 🌻蝶蘭を置き去りにした理由
カワンとヨンスンと甘夏3人で
食事をしてると
カワンさんが、
「蝶藺しっかりたべ…あっ!! 」
甘夏もヨンスンさんも顔をあげる。
3人で深い溜息を付く。
バツの悪そうなカワンさんは
「あははは…は‥は!
つい、いっもの口癖が出たね、
ハハハ…ハ 」
フウ
ヨンスンさんは、叉黙って
スープを飲んだ。
食後の珈琲を沸かす音が響
静かな夜が始まる。
口には出さないが皆蝶蘭の事を
考えていた。
歯磨きは?風呂は?好き嫌いは?
ガランとした部屋は
散らかし小僧がいなくなり
一日中綺麗なままだ。
此処はこんなに広かった?
ガランとしたリビングは蝶蘭の
幻影が浮かんでは消える。
走り回ったり、本を読んでよ。
一緒に寝て、怖いとピッタリ
とくっっく。
「やっぱり、寂しい。」
窓から空を眺めてつぶやいた。
今からはママが守ってくれる
良かったね… 蝶蘭。
あれから3ヶ月
蝶蘭達はまだ城に止まって
いるらしい。
あのジジイから甘夏を召し上げる
とレイに連絡がきた。
傷も完治したし、身体的には
問題ない。しかし
レイの返事は…。
「ミリアン皇女の不貞の証拠。
我が国の法律上、清いままの
嫁入りで有ること。
ブラダマ国王太子、ラミハルとの
関係、
よって司祭により婚姻は無効。
意義申し立てがあれば、
速攻申し出る事以上。」
その文章不貞の日付、時間付きの
写真がわんさか同封されていた。
ブラマダ国ラミハルとの争いは
望まない。
よって、マノライ国、
王太子レイは
ミリアン皇女との婚約を余儀なく
破棄とする。
ミリアン皇女、ラミハル殿
お二人のお幸せをお祈り致します。
使いの書を受け取った
グランバーリン国王
サムソンはミリアン皇女を呼びつけ
真をただした。
言い逃れ出来ない証拠の山に
驚き目を開き
「な、何で?なんでバレたの?
お父様ラミハルとは、あ、
遊びなのです。
私は、レイ殿下を愛してるの、
お、お願い、レイ殿下と婚姻を
進めて!,
結婚したら…遊べないでしょ。
だから…。」
ミリアン皇女は父親の前で泣き崩れた。
「馬鹿者!
側室ならまだしも、王妃に
許されると思うか!!
あの男はただ者ではない!!
用心しろと言っておっただろう。
(怒)」
「お、お父様~!」
白い物が混じり始めた髪を、
かきあげ、イライラしながら
思案する。
サムソンにとっても甘夏を
手に入れれると
スケベ心をいだいていた。
あのレイがどうしても
手放さない女‼
どれだけの女かと調べていた。
報告書を見て年甲斐もなく
惚れてしまった。
腹が煮えたぎるのは、もはや
サムソンなのかもしれない。
一方ラミハルも本気ではない。
ラミハルは明藺をねらっていた。
バスブリア国ハリー、アンダーソン
奴を捕まえた意味がない。
奴を牢獄の地下に繋いで生き
延ばしているのは、明蘭が聞き
つけ、必ず助けにくるはず…
その時明蘭を捕まえる。
ほしいものはどんな手を使っても
手にいれる。
バスブリアも今は、俺の支配下だ。
「まことか?そなたの夫ハリー殿は
生きておるのか?」
「はい。生きて要ると酒場にきた
男から聞きました。
地下牢に入れられている
らしいのです。
王妃様や側室様は殆どお亡く
なりになられました。
あの日、国を出た日、あの戦乱
の中、カワンに逃がされ何とか
逃げ延びたのですが右も左も
分からぬまま、ただ歩いてい
ました。
足だけが痛く
お腹もすいて当ても無くさ迷う
毎日でした。
カワン?は、エドワードは?
どうなったのだろう。
心配でした。
そんなときお忍びで街を
見回れていた
ハリー様に会ったのです。
宮殿に連れて行かれ下働きで
住まわせて貰いずっと面倒を
見て頂きました。
そしてハリー様はその年に
お妃様を迎えられました。
以来ずっとお側にお仕えして
参りましだが、お子に恵まれず
王妃様は私に、子を産むように
言われました。
王妃様も御年50を迎えられ
もうお子は諦められておりました
お妃様の、お気持ちを考えて
体外受精に踏み切りましたが
何度トライしてもなかなか
難しい。
側室様にもやはり出来ませんでし
た。
側室様も、お年で…
そんな中あの暴動が、
起きました。
お妃様がいち早く私を逃が
したのです。
ある程度生活出来るお金も
用意してありました。
王妃様はお子が居なかったので
そば付きの私を可愛がって
くれました。
だから王妃様の頼みだからこそ
体外受精に踏み切れました。
でも…
王も捕まり街は荒れ果て、今や
見る影も有りません。」
「ウ~ンそうであったか。
所でそのネックレスは
どうやって手に入れた?」
「これは、宮殿に出入りする
男から買いました。
私も気に入ったので三千ペン
ほどで(三千円)」
「三千?…」
プッ「う、うん。コホン手頃な
御値段では?」
事情を知っている側近、執事
エドワード、3人衆はプッと
一回吹き出して
目は泳ぎ、、笑いを堪えていた
材料費がン十万ペインなのに・・
三千ペン。
「ささ、先をお話ください。」
明蘭は、我が子蝶蘭を膝に乗せ
叉話し出した。
「王妃様からの、お金でやっと
出産を終えました。
しかしまだラミハルが私を
追っていると聞き実家も無いし
私は施設を頼りました。
施設で働いて7年、しかし
ラミハルが聞きつけ、
施設に迷惑かけたくなくて、
今荒れ果てている
ナチリコ国に戻りました。
知り合いは殆ど居なくなり
でも蝶蘭を養うには無理があり…
仕方なく酒場勤めを、始めたのです。
荒くれ者も多くカワンが、
教えてくれた
護身術が役にたちました。
蝶蘭といるとき、遂にラミハルの
手下に捕まり蝶蘭には声を、
出すなと言って黙らせ
ナチリコ国に置き去りにしました。
蝶蘭が、ハリー様のお子だと
知られたら
必ず、殺されますから、何としても
蝶蘭の?命だけは守るつもりで、
生き延びるすべは教え込んで
いましたから。
朝、昼、夜、
1日も欠かさず,蝶蘭の無事を、
祈りました。
それしか出来なくて…。
隙を見て逃げだせたものの…
ナチリコには沢山の兵が入口を
固めていて入れませんでした。
うなだれた頭を、蝶蘭の小さな
手が撫でていた。
エドワードも腕を組み
うなだれて姉の話を聞いていた。
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