第8話🌻 嫁は1人にしとけ。
「あの?それはリラを娶られると言う 事でし ょうか?」
ヨンスンがズバッと聞いてきた。
レイもズバッと言い返す。
「もっちろーん だ‼
今更‼
俺がリラを好きだと全身で伝
わら ぬのか?
ザブランダ国、ミリアンとの婚姻が
終わっ た後、直ぐリラを娶る。」
「エッ・・・、結婚式を月2回もするの?
まさかの結婚式オカワリ?」
呆気にとられるリラをレイは笑顔で
ウンウンと頷く。
「えっと、確認しますが妾として娶るんですか?」
「は?第一夫人となるミリアン皇女よ り、ド派手に式を行うつもりだぞ!第二夫人にはなるが、決して疎かに は せ ぬ。」
「しかし、結婚する以上は・・・その
あの・・・ですね、つまり、その夜は
お渡りがあるのでは?」
ヨンスンは眉を顰めながら聞いた。
しかし、レイは何を言ってるのかと
不思議な顔をしてヨンスンに答えた。
「当たり前だ、妻なのだからな。
その夜は妻にせねば、国との繋がり
が 危うくなる。
子を成してこその国と国の安泰であ
る ぞ、」
「つまり、リラともそのように・・・」
「当たり前だ‼ リラは第二夫人だが
愛情は第一夫人よりある‼ 今更 ‼」
「あの〜言いにくいのですが、リラ
は 今は、民間人で記憶がありませ
ん。 第一夫人との婚姻の後の結婚は 多少の無 理が・・・あるのかと・・・。」
(ちょっと‼ 私妾ヤだから
国立大学出て、有名企業に就職し
たのになんで?なんで、妾様?
どう しょう、ヤダ‼。阻止せねば!)
リラはレイに聞いた。
「大変、有難いおはなしです・・・が」
「お、おう、リラはそう思ってくれる の か(。♥ˇε ˇ♥。) 」
レイはパアアアッと喜びに満ちた顔を綻ばせた。
「いえ・・・‼
あの婚約者様に悪いとか、可哀想と
思われません・・・か?」
「ん?可哀想?なんでだ?」
「彼女は喜んでいたぞ、第五夫人まで娶る事は伝えてある。別に騙してい る訳じゃないぞ!!
彼女も了承してお
る。」
「でも第五夫人の方達は、
殿下以外の、他に恋人はNGなんですか?」
不審な顔をしてレイを甘夏が見上げて聞いてみると
「夫である私がいるのだから
当たり前じゃないか‼」
何を言っているんだと呆れた顔を
向けられた。
「殿下は五人平等な夫?
って事ですか?」
「う、う・・・まぁそうなるかも
然し本当は心はリラだけの夫だ
それは誓うぞ‼。」
「じゃぁ聞きますけど?後の4人は
彼女達とは、愛情無しにそう言う事
をするのですか?」
「そう言う事?
え、ああ そうなるな。
国の安泰の為、民を守る為お互い
割り切って子を成すんだ。
それは決まっている。」
「じゃぁ彼女達の人生は、何の為の
人生ですか?国の為、身を捧げる?
人質と同じに思えます。
子供産ませて終わりって無いワ」
「人質って・・・。」
レイは的を射た甘夏の言葉が突き刺さる。
「愛情が無いのなら、
婚姻は止めたが
いいのじゃ あーりませんかぁ。」
「嫁は1人にしとけば‼
同じ品物はいらんでしょう。」
グッサー‼
レイは、可成撃沈した。
甘夏は、どうにか妾を
諦めさせる方法を考えた。
うーん、うーん、
これしかないリラはピカッと
豆電球が光った💡。
「私、結婚してたらどうします?
独身とは限りませんよ、
記憶無いから分かりませんよ。」
その言葉に言い合いをしていた
三人の口が止まった。
三人衆の一人ジンが
「婚姻規約によりますと
マノライ国、王妃なる者は後継者 を
産み育て育成する義務が生じる、
婚姻前の無垢の証明を義務とする。」
と有ります。
つまり、リラ様は無垢でないと
証明されれば、
第二夫人の婚姻は有り得ません。
婚姻事態ありえません。
「嘘だろう?リラ」
レイはリラを見て呟く。
リラは若干強めに・・・
「さぁ〜記憶ありませんもん。
とにかく、大人しく、第一夫人との
睦まじ きお幸せを、
お祈りいたしマ ース。」と言った。
リラは妾話にドン引き
あんなに誠実で、優しくて憧れて
いたレイがただの変態親父に慣れ
果てていた。
「アホかと思ってしまう。」
リラは、バケツを抱え
山道を登りヤギの元へとやってきた。
ピューピューと指笛を吹くとカラーンカラーンとヤギ達が寄ってくる。
パンパンにはったヤギ達の乳を絞る。
イライラしていたが
ヤギ達を見て落ち着いて来た。
野原に吹く風が
若草の香りを運んでくる。
足元にはシロツメグサが
一帯に広がり岩の脇には
高山植物が顔をだしている。
上から眺める街並みは
色とりどりの原色で
赤、青、黄色、紫の屋根が
遠くに見える。
ここは、美しい国だなぁ
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