馬耳東風
佐天龍之介は妖刀連合最高幹部、四天王の座にあっという間の速度で昇って行った。
他の妖刀使いが嫉妬、憤怒を抱くほどの超速出世であった。
妖刀使いのほとんどが妖刀の持つ異能に頼る中で、彼だけは伝統ある剣術を基礎として戦い、戦果を勝ち取って来たのだから当たり前といえば当たり前である。
実際、佐天が妖刀の能力を発現して戦ったところを、面倒を見るよう言われた九十九も見たことがなかった。
妖刀の能力を発現することはできるものの、戦場では一切使おうとしない。
すべては、天才に打ち勝つため。
今まで一度とさえ敵わなかった鞍馬の天才――驚天童子に勝つためだと、奴は言った。
連合の話に乗る奴など、己の私利私欲のために利用してやろうとする奴ばかりだ。
金、名誉、女、復讐、そういうのは、妖刀を手にしてその異能を発現できた時点で強くなった気でいる。
だが佐天は、未だに強さを追い求めている。
だから強いのだと、九十九は思っていた。
「俺は連合でもかなりの古株でな。頭の螺子が外れた奴は何人も見てきたし、連合にいる奴なんてそんなのばかりだ。奴も一見まともだが、実際は執念に取り憑かれた怪物だった」
九十九は三人に語り聞かせる。
これから斬り合いになると思っていた三人の予想を裏切り、九十九は連れて行った先の個室で座り、いつ用意したのかわからない冷め切った茶を啜りながら語り始めたのだった。
「連合に来る奴の目的なんてたかが知れてる。だが奴は別格だ。嫉妬に狂った生粋の剣客だ。妖刀の存在なんてただのきっかけでしかない。あれはずっと、腹の内に嫉妬を抱えて生きてきたんだ。その決着を今日着けようってんだ。俺達が邪魔しちゃならねぇ」
「だから、俺達は茶を飲んでろって。呑気なんですね、意外と」
「呑気なのは、果たしてどちらだろうな」
ずず、と九十九は茶を啜った。
異国の茶なのだろうが、随分と濁った色をしているのが少し気色悪く見えてしまうのは、きっと本丸全体に沁み込んだ鉄臭い血臭のせいだろう。
そう思わなければ、錆びた鉄を溶かした色の液体が人の体に入っていく様を見るのに、三人は耐えられなかった。
「壊刀団本部は今頃、うちの襲撃に合っているだろう。率いているのはうちでも二番手、四天王最強の剣士だ。連合一、頭の壊れた女だ」
本部襲撃。
その話題は三人を硬直させ、その場に釘付けにする。
すぐさま本部に戻っても、自分達では応援と呼ぶには力不足かつ数も足りないだろう。しかし駆けつければ、少しでも多くの命を守れるかもしれない。
行くか行かないか、行くべきか行くべきでないか。単純ながら重い二択が、三人の決断を渋らせ、体を重くする。
そんな三人に、九十九は座れと促した。
「どちらにせよ、今戻ったところで間に合わない。それにおまえ達は知るべきじゃあないのか。あの二人の、決着の行方を」
◀ ◀ ◀ ◀ ◀
――両者、一本勝負!
自分は何度、奴と対峙したのだろうか。奴と何度、剣を交えたのだろうか。
その度に自分は勝つ。いつものことだ。誰も自分には敵わない。
特別寂しいだなんて思ったことはないが、それでもつまらないとは思っていた。
誰もかれも同じだ。同じ手ばかりを使って、同じ手を突かれて負けていく。
流派という固定概念に囚われて、皆、独創性がない。そこから応用し、発展させようという考え方がないから、同じ手を使って負けていく。
結果、皆が自分から離れて行って、兄に関しては自分に勝てないがために殺そうとさえして、自分は結局、一人になってしまった。
だが、あいつだけは。あいつだけは俺にずっと挑んできた。あいつが強くあろうとする限り、自分が退屈することはなかったのだ。
――始め!
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
敵を威嚇、自分をより強く見せ、尚且つ自分を鼓舞するために叫ぶことは珍しくない。
だがこの二人の対決の場合、驚天よりも先に佐天の方が叫ぶのだから、二人をよく知る者からしてみれば少し意外性を感じるかもしれない。
だが相手は鞍馬の天才、義経流の使い手、驚天童子。士気高揚のための咆哮は、あって当然ですらあった。
右足で踏み込み、繰り出す正拳突き。
上半身を傾けて躱した驚天は片脚を持ち上げて繰り出された腕に絡みつき、その腕を軸に回って後ろ回し蹴りを顔面目掛けて繰り出す。
自分の顔の前に手を出して受けた佐天は後ろに踏み込み、背負い投げの要領で片腕に絡む驚天を投げようとする。
驚天は地面に叩き付けられるまえに両足を地面について着地。腹筋と腕を巡る筋肉と血管を膨れ上がらせ、逆に佐天を投げようとする。
が、持ち上げられた佐天は頭上まで来るともう片方の正拳を繰り出し、驚天の顔面を捉えた。
そのまま体重に負けて背中が付きそうになって、堪えた驚天は顔を背けて自分を殴った拳を落とし、共に落ちてきた佐天の額に頭突きを喰らわせた。
共に吹き飛び、同時に背を着く。だがすぐさま体を起こし、相手に隙を見せまいと構える。
同時、両者は同じ光景、同じ過去を思い出していた。
父で師である鞍馬には組手だと言ってはいたものの、もはや喧嘩に近い取っ組み合い。互いに殴って蹴って、相手を参ったと言わせようとして、結局どちらも言わなかったし、言わせられなかった。
その頃を思い出して、驚天だけでなく佐天までも口角を歪め、笑みを浮かべた。
直後、同時に跳び掛かる。
拳と拳がぶつかり合い、痛みに怯むことなく連続で驚天が繰り出す拳を躱し続けた佐天が背後に回りつつ脚を払い、体勢を崩しながらも反転した驚天の顔面に拳を叩き込む。
が、驚天は頭突きで受けており、そのまま佐天の両肩を捕まえると自分の方へ押し込んで、腹部中央に膝蹴りを入れた。
唾液を吐いた佐天は一瞬怯むも、驚天の体を捕まえて腰を据えて踏ん張り、そのままのけぞって持ち上げ、原爆固めで脳天を落として床板を割る。
その場から飛び退いた佐天は一度後方に下がり、距離を取る。直後に取った距離すべてを助走に費やして肉薄。脳を揺らされよろめく驚天の腹部のど真ん中に、拳を突き刺した。
咳き込みそうになって背中を丸め、低くなった顔面に追撃の拳が入る。
そのまま連続で繰り出される拳を受け続け、度々防御が間に合わず入った一撃で口の中を切り、溢れた血を嘔吐する。
足元がおぼつかなくなり、よろめいた一瞬を見逃さず佐天が攻めた一瞬、驚天は吠えた。
直後に体勢を屈めて肘下に手を入れて流し、頭上に来た瞬間に膝を伸ばして跳び、頭突きで佐天の顎を打ち抜く。
衝撃で数歩下がった佐天の首に脚を巻き付けた驚天はよろめいた佐天が背中から倒れると床に手をつき、そのままの勢いで体を捻って投げ飛ばした。
投げ飛ばされた佐天は破け、崩れてきた襖の下敷きになる。
だがすぐさま覇気をまとい、妖刀を抜いて襖を斬り払って立ち上がった。
驚天も妖刀・馬喰を抜いて応じる。
「気付いているか、驚天童子。これはおまえの兄の刀だ。おまえを斬り殺そうとした兄の刀だ。これが今から、おまえを斬り殺す」
「はっはぁぁぁっ!!! ぞっとしないぞりゅうぅのすけぇぇぇっっ!!! それがどおしたぁぁぁぁっ?! 俺が引くとでも! 思っているのかあああぁぁぁぁぁっっっ?!」
「あぁ、引かないだろうな。だから言ったんだ。おまえは、兄の怨念に、俺の嫉妬に斬り殺される。ただ、それだけのことだと」
「だから……それがどおしたと聞いているのだああぁぁぁぁっっっ!!!」
妖刀と妖刀がぶつかる。
兄の怨念が籠っているのか、鋭利に砥がれた佐天の刀は凄まじい殺気をまとって驚天を振り払い、斬りかかる。
「大政奉還が成された! 徳川家は幕府から退き、七〇〇年続いた武家政治が終わる! これから来るのは、新たな時代――武士を捨てた時代だ!」
共に相手を正面に置きながら、横に走る。
相手が飛び込む瞬間に自らも飛び込み、相手の剣撃を受けて逆に斬り返す。
三度ばかりこのやり取りを繰り返しているうち、壁に追い込まれた驚天目掛けて佐天が斬りかかる。
隣の襖へ部屋に飛び込んだ直後に戻るように跳んで、壁を斬った佐天に刀を振り下ろした驚天は、受けられると連続で剣撃を打ち込み、後ろへ後ろへ押し込んでいく。
後方の階段に落とす狙いに気付いた佐天は身を翻して躱し、構えなおしながら叫ぶ。
「すべての剣道場は行き場を失い、剣は使いどころを失うだろう! そのとき剣客の生きる道は! 剣に生きた俺達には、どこに居場所がある!」
難聴とはいえ聞こえない声量ではなかったはずだが、驚天は答えることなく、高い声で叫んで斬りかかるだけ。
狭い廊下を駆け回り、跳ねて斬りかかる。五条大橋の牛若丸の如き俊敏性であらゆる方向から斬りかかる驚天の剣を受けながら、佐天は難聴の剣士に問うた。
「答えろ驚天! 剣がなくなり、武士がいなくなった世のどこに、おまえの居場所があるのだ!」
「だからその世が来る前に、引導を渡そうって言うのかぁぁぁっ?! りゅうぅのすけぇぇ、いつからそんなに偉くなったぁぁぁぁぁっっ?!」
「剣だけのおまえに生きる術などあるのか! 剣を無くしたおまえなど、みすぼらしくて見てられん! だから剣で殺すと決めた!!! これは、慈悲だ!!!」
驚天の一撃を跳ね除けて斬り返した佐天の刀が、驚天の首筋に届いた。
浅いながらも斬り裂いて、首から血飛沫が噴き出す。二度後方に跳ねて距離を取った驚天は傷口に手を当て、手を濡らす血の量を感じ取って唸った。
「天賦の才すべてを剣にのみ注がれたおまえには、この先を生きるには無能過ぎる! 故に天才と言われているうちに死ね! さすればまだ、面目も保てる! 剣に生きたおまえだ! 剣で死ぬのは本懐だろう!!!」
「……あぁ、そうだな。それで、だからどうしたぁぁぁぁあああああああっっっ!!!」
「っ――?!」
首を斬られて怖気づくどころか、さらに速度を上げて迫り来る。
首からさらに血が噴き出そうが関係ない。さらに速度を上げ、身を捻り、予想を遥かに超える速度で斬りかかってくる。
妖刀・馬喰によって曝け出された驚天本来の身体能力が予想以上に高く、佐天は一分にも満たぬ間に全身を掠め斬られた。
「剣に生き、剣に死ぬ! それが俺の本懐だ! その通りだ! だがだからどうした! それが俺の負ける理由になるとでも、思っているのかぁぁぁぁぁぁっっ!!!」
「――っ!」
とっさに、繰り出された一撃を防ごうと手を出す。
そのとき佐天は忘れていたが、このときの驚天が持っているのは妖刀一本のはずで、他の三本は先ほど捨てていた。
ならばこのときの一撃に刃が見えたのはおかしいことで、それに気付いたときにはもう、佐天は反射的に防御のため出した手を引っ込められず、驚天の一撃を防いでいた。
(脇差?!)
わずかに感じていた刀剣の気配。
普段使っている三本を捨てたことで、妖刀以外にないと勝手に思い込んでいて生まれてしまった隙。作戦なんて立てたことのない男が懐に脇差を忍ばせておくなど思えなかった。
驚天童子――鞍馬九頭一という人間をよく知っていたからこそ生まれた油断だった。
襟を掴まれ、背中に担がれる。抗う術もなく、投げ飛ばされることは明白。そしてその方向は――
「おぉまぇを必ず!!! 連れ帰るぅぁぁぁぁぁっっっ!!!」
手すりの先、一回まで貫く形の吹き抜けに投げ出される。
このまま落下すれば確かに重体は必至。だが驚天童子が、そのような勝利を望むとは、思えなかった。
「勝負だりゅうぅのすけぇぇぇっっ!!!」
自身も飛び込んできた。この戦いに決着を着ける気か。
頭上を取れば確かに肉薄はできよう。だがこちらは迫ってきたところを返り討ちにすれば終わる。そう機会を逃すような状況でもない。
「いいだろう、来い!」
驚天は刀を鞘に収めた。抜刀術――懐に入った瞬間に抜いて仕留める気か。ここまで策を考えて来るとは思ってなかった。
が、負ける気はない。負けるつもりなどない。何より、佐天には勝算があった。
今の驚天は落ちて来ることしかできず、あらゆる方向から飛び込むような自由度はない。つまり真っ直ぐ真正面からしか来ず、それに合わせて斬り伏せるなど造作もないこと。
何より元々真っ直ぐに仕掛けるしか能のなかった男だ。それ以上のことなど考えてなど、策など用意してはいまい。
「さぁ、ぎゃふんと言いやがれぇぇぇっっ!!!」
「言ったところで、おまえには聞こえないだろう、九頭一ぉぉっ!!!」
抗うことなく、驚天は落ちて来る。
懐に飛び込もうとしてきたところを狙い、反撃の刃を翻して待ち構える。
そして驚天が重力に逆らわず落ちてきたとき、振り払った佐天は突如刀に感じた重みで腕に負荷を受け、痛みで揺らぐ。
見ると、振り払った刀を驚天が足蹴にしており、振り払った勢いで跳んでいた。
そして跳んだ先の壁を足蹴に再び佐天へと跳び、今度は抜刀。痛みを堪えながら受けた佐天の剣撃の威力で再び跳び、また壁を蹴って佐天に斬りかかり、弾かれて、跳び、斬りかかる。
それを何度も、何度も、何度も何度も何度も繰り返されるうちに剣を握る力が奪われていくものの、佐天は力の限り握り続けた。
が、先に刀剣が音を上げる。
そのときやっと気付いたのだが、驚天は佐天の刀の同じ個所に何度も剣撃を叩き込んでいて、刀剣に亀裂が生じたのは偶然ではなく、初めから驚天の狙い通りだった。
「っ――!!!」
何度も繰り返しているうち、加速していた驚天の剣が迫る。
辛うじて刀を出すが、折られることは明白。もはや決着は誰の目にも明らかで、すでに着いているようなものだった。
こんな戦いを、誰の予想をも、旧知の友の予想すらも裏切る戦いをするだなんて――
「本当に、おまえには驚かされて、ばかりだな……」
肩で風を切り、空を裂く。
どのような理由で刃を向けられようとも、首を斬られて血を噴かされようとも関係ない。
ただ目の前の目的、標的、敵だけを見据えて、一目散に駆け抜ける。佐天からしてみればどうしようもない馬鹿であり、これ以上ない友であった。
「俺の親友を開放しろぉぉぉっ!!! よぉぉぉとぉぉぉぉぉぉぉっっ!!!」
佐天の手から落ちた妖刀が、真っ二つに折れる。
佐天を壁へと蹴り飛ばし、壁に打ち付けて落下速度を殺した驚天は、最後の一振りを折れた妖刀に向けて振り被る。
「ぎぃぃぃぃぃっぃぇやっ、ふぅあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ!!!」
怨念も執念も、兄が握って襲い掛かったあの日から今日までに詰め込まれたすべてを、器であった刀ごと斬り捨て、打ち砕く。
妖刀が微塵に粉砕された瞬間に聞こえた断末魔のような声は、おそらく驚天には聞こえていまい。でなければ、壁に叩き付けられたあとゆっくりと滑り落ちて、そのまま動けなくなっていた佐天の方を向いたとき、驚天が爽快感に溢れた笑顔を向けていることはなかっただろうから。
「どうだ! ぎゃふんと言ったか?! 言っただろう! なぁ、龍之介!」
駆け寄ってきた驚天は本当に、嬉しそうに笑う。
そんな笑みを見せられては、佐天としても笑うしかない。背中と腕の痛みを感じながらも、笑わずにはいられない。
「九頭一……おまえには、俺は敵には、見えなかったか?」
「何を言う! おまえと俺は充分にやり合った! おまえは敵の方に行っただけで、敵になったなど思うものか! そう信じることにしたのだ!!! だから、信じていてよかったぞ、親友!」
「そうか……」
一応でも、一瞬でも、動揺してくれたのか。迷ってくれたのか。
人の話も聞かずに飛び込むような奴が、考えなしにただ飛び込んでしまうような奴が、悩んで、考えて、答えを出して、ここに来てくれたのか。
それだけで、佐天は嬉しかった。
一瞬でも、自分は天才の敵になれたのだと思うと、嬉しかった。
「九頭一……妖刀にかどわかされていたとしても、俺がおまえに嫉妬し、妬んでいたのは、紛れもない事実だ……おまえに刃を向けたことも、首を斬ったのも、曲げようのない事実だ。だが、そうしなければ、俺は錯乱して、狂乱して、家族を、部下を、友を斬り殺してしまっていたかもしれない。おまえが止めてくれていたとしても、それまでに俺が斬り殺した者は蘇らん……そう思って、退いた」
「なぁにを今更ぁ! あのとき、おまえはそう言ったじゃあねぇかぁ! だからあのとき俺達がどうすればいいのかも教えてくれたぁ! だから、信じられたんじゃあねぇかぁ!」
「だが、結果、おまえを……」
「んなもの知らん!!! おまえが生きてる!!! 俺も死にかけだが、多分生き残る!!! それで終わりだ! だから獄から出たらまず謝るのは、俺じゃあねぇぞ! 間違えるな、龍之介っ!」
「そう、だな……だが、いつ獄を出られるかわからん……だから、せめて、今のうちに言っておきたい――面倒を、掛けた、な……」
力尽き、眠りにつく。
怪我は酷いが、命に係わるような傷ではない。佐天は大丈夫だ。
問題は、自分自身。驚天はその場に座り込み、眠りにつく佐天を見つめたまま動かない。
「驚天様!」
三人が駆け寄り、二人の容態を見る。
丁度突入してきた壊刀団の部隊が来て、佐天は拘束。驚天は医療班に預けられ、三人の身柄も一度、小隊を率いていた宮本小次郎の監視下に置かれる形で拘束された。
しかし三人が驚天の下で教わった剣術で以て、宮本率いる小隊の援護に回ったことで作戦成功に大きく貢献し、その功績で三人は厳罰を免れたのだが、その話はまた別の機会にでも。
何はともあれ、此度の戦いをもって妖刀と壊刀団の永きに渡る戦いは終息。
壊刀団は解散し、団員らはそれぞれの道を進むこととなる。
◀ ◀ ◀ ◀ ◀
時は一八六八年、十月二三日。
新たな天皇の即位により、日本は明治と名を改め、新たな時代となっていた――
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