第5話 不幸の星に生まれた主人公
「全く、最近の若い娘は。」
アリスはぷんすかしていた。
「油揚げは狐の神様よ。私は日本支部の天使。その天使と言えば鮨と相場が決まっているのよ。」
アリスは山神の布団の上で力説した。
「天界ではこれが常識よ!」
アリスは強く言った。
「まぁ、まぁ、僕の妹にそうかっかするなよ。」
山神はなだめる様に言った。
「まぁ、良いわ。その話は置いといて、今後の話をしましょう。」
アリスは冷静になりながら言った。
「あぁ。」
山神は答えた。
「私は貴方を監視するために、24時間貴方と供にします。」
アリスは淡々と言うと、
「えぇ?」
山神は驚いた。
「風呂も?」
「えぇ。」
「トイレも?」
「えぇ。」
「寝るのも?」
「えぇ。」
アリスは事務的に言った。
「そりゃあ、僕好みの美女となら嬉しいけど・・・。」
山神はイヤイヤ言うと、
「な、何を言う。見た目は幼女だけど、中身は21歳よ。見た目は子供、中身は大人よ。」
アリスはなんか聞いたことある台詞を強く言った。
「なんで、24時間なの?」
山神は当たり前の事を聞くと、
「仕方ないじゃない。いつ貴方に災難が訪れるか分からないのだから。」
アリスはしっかりした声で言った。
「それに、契約書にも書いてあるし!」
アリスから契約書を見せてもらったが、かなり小さい文字で書かれていた。
「・・・。」
山神は無言になった。
「何が不満なの?」
アリスが山神に聞くと、
「不満だらけなんですけれど・・・。」
山神は言った。そして、ふと思い出した。
「君って数分の未来予知出来るんじゃなかったっけ?」
「?だから?」
「未然に防げないの?」
山神は24時間幼女と一緒に居るのはきついから、懸命に言ったが、
「未然に防げないレベルの不幸が来るから。」
アリスは淡々と言うと、
「まじで?」
山神は絶望した。
「貴方は17歳から死ぬまで不幸が降ってくる運命の星に生まれたから。」
アリスは淡々と言った。
「そんな・・・。」
山神は落胆した。
「まっ、私がサポートするから、安心し給え。やまぎゃみ君。」
アリスはニヤニヤしながら山神の背中をぽんぽんと叩きながら言った。
「一日33円だから。」
アリスはニヤニヤしていると、
「こんの銭ゲバ天使!」
「何!?」
アリスは山神に八つ当たりされ、イラッと来た。
「よくも、言ったわね。不運少年!」
「何を守銭奴。」
「仏滅!」
とあーだこーだ言った。
「あぁもう、風呂入ってくるわ。」
山神は気分転換するために言うと、アリスは山神の肩に乗った。
そして、風呂場に着き、山神は服を脱いだ。そしてアリスは下に目線を下ろし、クスリと笑った。
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