読みます企画へ参加頂きありがとうございます。
お待たせいたしました。
凡そ規定文字数まで到達したので、途中ですが感想を。

ここまで読んでみて少し風変りなアイデアで、話自体はそれなりに面白さを感じます。

ですが、「なんにもしない」の意味合いに齟齬があるようで、結局何かしているので少し違和感がありました。
とは言え、本当に何もしないと物語を紡ぐ事が出来ない可能性もあり、そこは已む無しかなと。
ただ、方法論はある訳で、内心をひたすら描き切るのと台詞で纏め上げるなど、行動は無くとも物語が紡げるので、その方向性ならばタイトルとの乖離が無く、もっと評価出来たかもしれません。

先へ進まないと、話が淡々と進むだけで盛り上がりも乏しいので、すぐに飽きられてしまう可能性もありそうです。
実際にPVにそれが顕著に表れていると思います。
タイトルとキャッチで掴みは出来ているのに後に続かないのは、カクヨムの読者層に響かないのと、序盤に引き付けるだけの山が無いからかと思われます。

ラブコメのジャンルとしては「コメ」が微妙で、「ラブ」も読み取れるものの乏しく感じるので結果、弾ける要素も無く対象読者の年齢層が高めに設定されてしまうのでしょう。
登場人物も大人ですし。
中性的な印象の地の文が少々硬いのもありそうです。
もっとも、中性的なのは狙いなのかと思いますが。

他に何話か流し読みをして最終話も読みました。
ついでにあとがきも。
あとがきを読んでみて最初に感じた「私」の違和感の正体を理解して納得です。

さて、少々厳しめのコメントになりましたが、日曜日に何もしないで怠惰に過ごす、なんてのは日々労働に費やされる存在にとって、実に贅沢で羨ましい状況だと思います。（労働だけではなく、小説書いて、企画立てて、あれもこれもで貧乏暇なし状態です）
可能ならば本当に何もせず何も考えず、ボーっとテレビを見て一日が終わる、そんな生活に憧れてしまう部分もあるので、その辺を物語で少しは叶える事が出来たのかなと。

素晴らしい、とは言えないのですが、雰囲気が好きな人には楽しい作品でしょう。
あと、文字数の割に読むのが苦にならなかったので、読ませる文章になっていると思います。
無理が無い、サクッと読める構成は良いと思いますので。

以上、もうひと息な感じの作品だと思います。
と言ってもあくまで個人の感想でしか無いので、あまり気にされる事は無いです。
「ラブコメ」になるとどうしても評価が厳しくなってしまうので。