第78話

「アナスタシアはこんなことで謝らないと思うぞ。」

頭をポンと軽くたたかれぽかんとなっている私に続ける


「まぁ、生きててよかったと俺は思ってるから」



「…うん。」



長年のわだかまりが溶けたような気がした



「これからは婚約者としてじゃなくてお前を守る盾として忠誠を誓う」


そういうと私の手を取りナイフで傷を作ってその血を舐めとった



「親愛なる、アナスタシア女王陛下」

レオンとして血の契約がなされ私にひざまずく


「これからも我が国のために共に戦ってくださいませレオン」






アナスタシアの部屋をでるとクロードが部屋の外で待っていた


「いたのかクロード」


「少々驚きました。彼女の告白を受け入れるとはおもいませんでしたから」


「最初あった時から違和感を覚えていたのは確かだ。だがそれでもアナスタシアと言い張った彼女の理由が知りたかったただそれだけだ」



「いいのですか?初恋の相手なのでしょう?ソマリ?」



「その名で呼ぶな馬鹿者。いいんだよ俺はこれで…というか最初から知ってただろうお前」

「姫様の命令でしたので仕方ないです」


確かに彼女との血の契約には逆らえないようになっている



「では私は姫様の護衛に戻りますね」



「あぁ、ここは俺に任せておけ」






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