第24話

「さてと…氷の女王に対して手を出すことはどういうことなのかわかってる?」



「あぁ、氷の女王は己の肉親すら殺したと聞く。殺されても文句は言わないさ」



「ただ、ここは氷の国じゃないしましてや私は氷の女王でもない。あなたは妹を盾に命令されただけ、こういう場合ってこの国ではどうなってるの?」



「首謀者を聞き出し一定期間拘留する」



「まぁ首謀者の当てはあるから聞かないけど。」



「いいのか?」


「えぇ…問題はヴァンパイアの処遇についてよ」



「彼が吸血鬼になって日が浅いとはいえいつまた人を襲うかわからないということでしょうか?」



「そう、ヴァンパイアから人へ戻す薬は今のところない」



「そうですね…薬に詳しい氷国の方が今現状無いと言っている以上、我々も処分せざる負えない」



「そうか…そうだよな…俺は妹を救ってくれただけでも」


「待って…話を詰めるのは早すぎるわ。私に手を出したことについては怒っていませんが偽物でも女王に手を出してしまった。形だけの咎が必要でしょう」



「でもどうするというのだ?吸血鬼は日中は外に出られない、吸血の発作が出れば人を襲うかもしれないんだぞ」



「そのヴァンパイアを人を襲わない人種にすればいいのでしょう?」


「はぁ?そんな人種いるわけ」



「いるでしょう?ヴァンパイアと同じく傷を早く治し、人並外れた力を持つ人種が」


「まさか…」



「人に戻ることを諦める代わりにヴァンパイアでもなくする方法がある。」


「元々これは王族にしか教えられてはいないのだけど何を勘違いしたのか下位の鬼族が人を使ってそれをしようとした。だからこそヴァンパイアが生まれた。だから私にも責任はある」


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