第25話
「それは一体どういう方法なのか?」
「ここからは…この人以外にはお教えできません。銀で作られた刃物よりも大事なことなので…隣の部屋借りますね」
「…分かった」
「よろしいのですか…?彼と二人きりにして」
「良いわけないけど…深く踏み込んで嫌われたくない。期間限定の婚約だとしてもだ」
「まぁ、ユノ王子はああいう娘の接し方は不得手ですからね」
「悪かったな」
「いえいえ褒め言葉です」
…
「…あの…先ほどは」
先ほどまでの作ったような笑みは消えた
「さて直ぐ取り掛かりましょうか…話はそのあとで」
「わかりました」
銀のナイフを自分の手首に当てる
「…っ」
銀のナイフはちくりとした痛みとともに血をもたらした
用意してあった受け皿にその血を流し込む
「飲んで」
そういって受け皿を渡すとタオルで止血した
「お嬢さん…この量は」
「早くしないと発作起きるよ」
発作が怖いのだろう言われるがまま飲み干した
「どう?体調は…」
「喉の渇きがなくなったような」
「そう…後謝らなくてはいけないことがあってね」
「私はアナスタシア=テンペスタなの」
「王子たちには黙ってるってことですか?」
「えぇ…」
「じゃあ女王っていうのは…本当の話で…ティナっていう人物は一体どこから」
「ふふユノにはまだ内緒ですよ」
そういうと私は自分の正体を語りだした
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます