第23話

「でもどうするのですか?妹さんがどこにいるのか…」



「ねえ貴方、妹さんの私物持ってたりしない?妹さんが映ってる写真でもいいわ」



「一応…写真なら…」


そういうとポケットから写真を取り出す



この兄妹で写っている写真だった



「ちょっとこれ借りるわね」




そういって私は落ちていた刃物を自分の指に刺した



「…」



無言で術式を床に描く

傷口が塞がるとまたさっきの刃物で傷を作ることを繰り返して




「こんなところかしら…」



「お前、大丈夫なのか?何回も」


「えぇ鬼ですからこのくらいの傷直ぐに塞がってしまいますの」



「そうじゃなくて」


「心配していただきありがとうございます。ですが、まだ終わりではありません」


「え?」


「ザクさんでしたわね貴方の血も欲しいのだけどよろしいかしら」



「あぁ構わない」



「この血縁のものをここへ」




そういうと一瞬光った



術式が床から消えると一人の少女がへたり込んでいた



「あれ?ここは…」



「カミラ!?よかった無事で」


「お兄ちゃん!?」



「もう大丈夫ですわ。イアン、この人を保護してくださいませ」


「え、えぇ」



「えっ!?お兄ちゃんと離れるの嫌だよ!!」



「ごめんねすぐ返すから。少し待っててもらえる?」



「…?わかった」


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