吸血鬼の館からの救出

第1話

「…落ち着いたか?」



私は得体の知れない屋敷に閉じ込められ知らない人間に助けられ今は彼らの離れに連れてこられた


「…どうしてあんなところ居たんだ?」


「えっと…覚えてないです」


「そっか、それじゃあ聞きようがないな、何なら一緒に帰るか?」

「ユノ王子!こんな少女の事信用しすぎじゃありませんか?縁談話もあるというのに」

「ユノ…王子?」


この男が私の婚約者なのか…?

「だってさー父上が持ってきた縁談相手方の不都合でなしにならないの?」


親が決めた婚約話だ王子が気が乗らないのは当然のことで

「陛下の意向を無視するわけにはいきませんよ」

「しかしな、相手方がいないんじゃ中止するほかないんじゃね」


今は女王を取り繕わなくていいそう思い安心していたのに

「なりません!大体、銀髪で目が赤い鬼なんて鬼族の中では異質な…」



「な、何ですか!?」



「ねえ君婚約者の代役にならない?」



「は!?」



「ユノ王子流石にダメですよ…陛下はアナスタシア様とお会いしたことがあるんですよ…」



「けどこれじゃ父上のメンツ丸つぶれじゃない」



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