第66回『橋』:ブリッジ攻略<科楽倶楽部>

「自動機械コン優勝のスミス。家は鍵屋」

 少年に甲高い声が問いかける。


「セキュアコン優秀賞のシェティ。AIも得意ね?」

 少女へと子供の声が降ってくる。


「君のお父さん、清掃員よね」


「力持ちさん。力を貸して」


 *


「「一緒にブリッジを攻略しない?」」


 *


 生体認証はシェティのAI。データを集めてくるのは少女。物理錠、電子錠なら、スミスとシェティの共同で。

 少年が機材を集め、剛力の青年が運び込む。目ざとい子供は見張りを行う。


 *


「あい、た!」

 シェティの声で扉が動く。

 全員揃って開き始めた扉を見つめ。


「全員、お仕置き」

 笑いを含んだ大人の声に、凍り付いた。


 * *


 やったことは褒められなくとも。

 管理者と一般者の橋渡しは悪くない。

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