●最初の社会科授業ですニャ
えーコホン。こんにちは、皆さん。社会科担当の
えー、高校の社会科といいますと、本当は世界史や自国史、地理や公民とか色々種類があるのですが。なにぶんこの島はちょーっと特殊な事情があるので、この学校で教えるのは基本的にこの島のルールや地理、歴史や情勢を総合的に学ぶ『社会科』として統一させてもらっていますニャ。
あ、政府の情報統制とかプロバガンダとかヤバイ事情ではないのでそこは安心してほしいですニャ。
この島の文化や住人はそれはもう多種多様すぎて、その全てに触れていては義務教育中の全教科をまるっと社会科の授業に費やしても教えきれないのですニャ。ですから、この島での生活に必要になってくる知識だけを優先的に教えましょー、というわけなのニャ。
とはいえ、それぞれの好きな文化や歴史を調べる授業なんかも予定しているので、興味がある地区、自分に
……さて、そろそろ授業の本題に入りますニャ。
我々の今いるこの島は、丸ごと『アリステイルパーク』と呼ばれる
で、このパークはいくつかの特色豊かなアトラクションいっぱいのエリアがいくつも用意されているにょですが、その中でもこの公立六道学園の位置する六道市は、パークのスタッフやその候補生の生活ために用意された特殊な居住エリアなのですニャ。
とはいえ、風光明媚で郷愁誘う味があるとして、観光気分でやってくるお客様もそこそこいます。が、基本的には島民が平和な日常をのんびり暮らしていける特別なエリアですニャ。
ですがぁ、この島で暮らしている以上! そのまま平和で平凡な日常を一生送るなんてことは絶対にできないのですニャ!!
……あー、うにゃスマン。別に物騒な話になったりはしないですニャ。
なにせここはすべてがテーマパークであり、住人はその一部。それは君たち生徒も例外ではないのですニャ。
そう。この島においては、お客様を楽しませる――さらに言えば心を奪うことが全て! なにかしらの表現で、誰かの心を動かす。それがここで生きていくための必須スキルなのですニャ。
ですから、日ごろから心技体を磨き様々な経験をして、そこから生まれる何かを、他人に届けることこそが、このアリステイルパークに生きていく者の宿命といっても過言ではないのですニャ!!
え? 宿命とか表現が重い? むぅー。皆さんの年頃だったら中二心が疼いて燃え上がる表現だと思ったのですが、難しいものですニャ……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます