第8話

僕は今日学校を休んだ。

ただ頭が痛いのどが痛いと母さんにいうとおでこに手を当てられて、少しばかり熱が出ていたというだけだ。

だから、僕は今ふわふわの毛布を掛けてベットの上にいる。

母さんは仕事があるから休めないらしい。

いつものことだから僕は気にしない。

こーしてぼーっとするのも久々だなあとふと思う。

毎日毎日、同じことばかりしている日々に違和感なんか感じなかったのに

あまりにも、ここ最近、たくさんのことが起こりすぎて疲れしまったのか。と考えた。

ベットから少し体を起こし、スマホを取る。

何件からメッセージが来ていた

それらはすべて中原だった、

「おーい!大丈夫かー!」

「華原が熱だすって珍しいからよ」

「放課後見舞いに行くから!」

「楽しみにしとけよー!」

というメッセージと

中原が愛用している、女子が好きそうなインコのかわいいスタンプが

送られていた。

「なんとか、大丈夫だよ。見舞いくるなら、なんか買って来いよ!!」

とふざけまじりに返信をする。

僕はそれだけ送ると、つかれがドンと降りてきて、

スマホを置いて、目を閉じて、何かにとりつかれたようにぐっすりと寝てしまった。


それから気が付いたのは、中原が見舞いに来た時だった。

僕は目をパチッとあけて、熱い体をゆっくりと起こし、マスクをして、

玄関に向かった。

ドアを開けると中原がコンビニ袋を見せつけプリン買ってきてやったぞ

とにかっと笑っている。

どうぞといって僕の部屋へ案内した。

「しんどうそうだなあ。横になれよ」

心配そうに僕を支えながら、ベットの上に寝かしてくれた。

「ありがと。」

「おう、あっそうだ、今日の授業のノートはまたメールっすから。

今日はゆっくり寝ろよー」

僕のことをほんとよくわかるやつだな。とうつらうつらの目で中原を見て思った。

「、、それから、俺が昨日言ったことは忘れてくれ。」

中原は少し悔しそうに、しながら僕に言った。

多分こいつは、自分でやりとげたいんだろうなと僕は察した。

でも少しチクっと胸が痛んだ。

僕はなにもできないまま、この感情が分からないままなのだろうか、

と思いながら、


深い深い眠りについた。。







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