蛇足的な飯田家の後日談。
加納家から、結婚式の時の写真が送られてきた。つまりは、個性的な面々の大集合写真だ。
恭子がそれをまじまじと見つめていると。
「あらっ、それヒロ君の結婚式の写真?」
「わっ、お母さん、いきなり覗かないでってば」
「いいじゃない。あぁ、立派になっちゃて、ヒロ君〜。
まっ! お嫁さん、美人さんねっ」
「どれどれ。お、本当だ。すごい美人だ」
「お父さんまで」
「……………でもこの子、何だかどこかで会ったこと、ある気がするわ」
「ふぇっ!? そ、そんなはずないでしょ?」
「そうよねぇ。でも…………あ、そうだわ、夢。夢に出てきた子に似てるのよ」
「ゆ、夢?」
「不思議なのよ。いい歳なんだから無茶しちゃダメとか、なんだか頼子みたいなこと言うの、彼女」
「ん? そういえば、俺もそんな夢を見たような?」
「ゆ、夢の話だしね!? ほ、ほら、お母さん返してよ。部屋に持ってくんだから」
「あともうちょっと〜。ほら、参考に、ね?」
「………………母さん、止めなさい。恭子はまだ学生だ」
「あらヤダ。お父さんったら」
「うんうん、私はまだまだ先だから安心してね! じゃ、持ってくからね!!」
もうダッシュで二階に駆け上がり、恭子は部屋の本棚に写真をしまい込んだ。
(あああああ、シャルさんってばぁぁぁぁぁ! 夢で母さん達と会う時、姿を変えるの忘れてたなぁぁぁぁぁぁっ!?
夢だと思って!! 厳重注意よーーーーーー!!!!)
異世界対策課の仕事人として正しく成長していく、きょんちゃんなのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます