第21話 異世界へ



 ミミちゃんがもってきた本を研究するようになって、三座ちゃんは魔法の理を理解したみたいだ。


 そんなの本当にあるのって思ったけど、事実それは効力を発揮した。


 けど、魔法が使えるのはミミちゃんだけだったみたいだ。

 どうしてなのかは分からない。


 それで僕達は、対象を眠らせて仮死状態にさせる魔法を使って、あやのちゃんの状態を固定した。


 これでこれから先、あやのちゃんの状態が悪くなる事はなくなったけど、その代わり良くもならない。


 猶予期間を得た僕体は、治療法を探す事にした。


 そこは、中央心木学校の桜の木の下。

 そこが旅立ちの場所になる。


 僕達はこれから本にしるされていたとある場所にいって、あやのちゃんを目覚めさせる方法を探すつもりだ。


三座「本当にいいんですわね」

ミミ「いいわ」

考子「うん」


 世界を超える転移魔法を行使するために、三座ちゃんが魔法陣を買いてそれをミミちゃんが行使する。


 淡い光が周囲を満たすのをみて、心臓がどきどきした。


 ひょっとしたらもうこの世界に帰ってこられないかもしれない。

 でも、あやのちゃんを目覚めさせる方法が一パーセントでもあるなら、僕達は危険な世界にでも行かなくちゃいけなかった。


 僕達は互いに手をつなぎ合って、願った。


 どうかその方法が見つかりますように。


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黒いツバサ 始まりの話 仲仁へび(旧:離久) @howaito3032

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