第20話 目覚めぬ友人
あやの容態は変わらない。
それどころか、日に日に悪くなっていくようだった。
しかし、どんな治療法をためしても効果が無くて、三座達は途方にくれていた。
だがそこに一筋の光明が見える。
三座「一体どうすればいいんですの」
考子「三座ちゃん……」
三座ちゃん自信も医療書を読みふけってるけど、解決法の検討すらつかないようだった。
三座「あやの、あなたまでいなくなるなんて許せませんわよ」
眠らずに研究してるせいか、三座ちゃんは目に見えて疲労していた。
こんな時に襲撃されたら、ひとたまりもない。
大丈夫、かな。
大丈夫じゃないよね。
僕にできる事があれば良かったのに。
ミミ「まだ探してたの」
三座「当り前ですわ、あやのは私達の友人なんですの」
ミミ「そう」
そこに、この屋敷に勤める事になったミミちゃんがやってくる。
ミミちゃんは無言で一冊の書物を差し出した。
三座「これは?」
ミミ「目覚めない人間を起こす治療法」
三座「それらしきものがかかれているようですわね。でもこれって」
渡された本をぱらぱらとめくりながら、三座ちゃんは呟く。
三座「理論の段階で、実践はされてないみたいですわね。というか、魔法……って」
それは魔法に関する本だった。
三座「何ですの、このうさんくさい本は」
ミミ「家にあった」
三座「家に? という事は梓が? どうして?」
ミミ「それは分からないわ」
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