第12話 将来の夢



 山の中に入って、頂上近くまで行ったら、休憩だ。

 レジャーシートを広げて、お弁当にありつく。


 三座ちゃんお手製のサンドイッチはとても美味しかった。

 三座ちゃん有名な家のお嬢様なのに、何でもできるんだよね。


あやの「お姉さん的にはポイント高いわねぇ。三座ちゃんをお姉さんのお嫁にしたいっ」

三座「ごめん被りますわ」


 三座ちゃんは、自分にひっつこうとするあやのちゃんを、手で押さえて遠ざけようとしている。


三座「お嫁さんなんてメルヘンな夢、当分見るつもりはないですわよ。とりあえず立派な当主になると言ったところですわね」

あやの「ふられちゃった。三座ちゃんったら、ほんと現実的ねぇ」

三座「将来の夢の事で語り合いたかったら、考子様がいるではありませんの」

あやの「あー、逆にこっちは現実感なさすぎ?」


 えぇー。

 恰好良くて良いと思うんだけどなぁ。


 僕の夢は海賊になる事で、確かにちょっと現代では難しいかもしれないけど。


 梓「現代日本で海賊の夢を見るなど、変わった人もいるものですね」

 考子「そんなに望み薄にみえるかな」

 あやの「望み薄っていうよりわぁ。そもそも思いつかない?」

 梓「一度考子様の頭の中をのぞいてみたいですね」


 わあ。

 梓さん真顔でそんな事言わないでよ。

 ちょっと怖いよ。





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