第11話 神代山



 ピクニック先の場所として選ばれたのは神代山という山だった。


 でも、ここにきて散歩する人はいない。

 地元の人でも寄り付かない、ホラースポットだからだ。


 幽霊が出たとか化け物がでたとかいう話があるし、行方不明者が出たなんて話もある。


 間違っても遊びにくるような所じゃないよね。


 でも、三座ちゃんは最近よく狙われてたから、人ごみにはいきたくないって言ってるし。


 我慢するしかないのかな。

 という事で、お化けが怖くないようにお守りを持って行く事にした。


あやの「考子くんったら、本当に臆病ねぇ。三座ちゃんとは大違い」

三座「良いんですよの、考子様は、臆病でもきちんとやる時にはやってくれますもの」

あやの「あー、あの俺様モードねー。お姉さんは苦手だわぁ。何か偉そうだし」

考子「え、偉そう? そんなにかな」

梓「偉そうというよりは、自信家のように見えます」


 銃を握ってる時の事って、ちょっとテンション上がっちゃうからよく分からないんだよね。

 違うって言われても、僕的には同じ人間だっていう意識で行動してるし。


あやの「それに加えて、三座ちゃんも梓さんもほんとうにいつでも変わらないね」

三座「難事が起きる度に狼狽えてたら、大道寺家の娘はやっていけませんでしたもの」

梓「似たような理由で右に同じく、です」

あやの「お姉さんほんと退屈しないわぁ」



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