第3話 大道寺男津真



 三座ちゃんのお父さんである大道寺男津真さんが病気で亡くなってから、跡目争いが激しくなって、兄弟間で家を継ぐ人……当主の座を巡って色々な騒動が起こってしまってる。


三座「お父様が亡くなられたせいで、こちらはいい迷惑ですわね」


 でも、三座ちゃんはそんなにショックを受けているようには見えない。


 見た目上では気にしてない様にも見える。


梓「本当ですね。ぽっくり逝く前に、遺言状でも残して下さればよかったのですが。おかげでボディーガードである私が雇われたのですが」


 梓さんも辛辣だなぁ。


 二人とも男津真さんにきつすぎないかな。


 僕は何回かあった事あるけど、男前で頼もしくて良い人に見えたんだけどなぁ。


三座「とにかく、一度策を練らなければなりませんわね。こうも色々な事に巻き込まれていては身が持ちませんわ」

梓「それは同感です。いくら私が有能であっても、お嬢様をお守りするこの体は一つですので、不意を突かれたら守り切れない事もあるでしょう」


 三座ちゃんと梓さんは顔をあわせながら、難しい事をあれこれ言い合ってる。

 警備体制とか、シフトとか、防犯グッズとか。


 うーん、何だか、僕空気みたいだよ。


 いたたまれなくなってそわそわしていると、部屋の扉を誰かがノックしてきた。




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