第105話風邪には気を付けて!


曲がり角でぶつかるという、もはや化石の様なベタベタな展開がまさか自分に起こるとは

そんなことを思っていると向こうから声をかけてきた。


「○○君も遅刻?」


「あ、あぁちょっと寝坊してな」

「そういう松本さんも遅刻か?」


「う、うん恥ずかしながら」


そういって恥ずかしいのか顔を赤くしている

なにそれなんか可愛いなおい

って違う!

今は早く学校に行かなければ!


「おっと今は早く学校に行かないと」


「そうだね、早く行こう?」


生まれて16年まさか女子と一緒に登校する事になるとは!

こんなに嬉しいことはない!

まぁ遅刻してるけど

って感傷に浸ってる場合じゃないな


「とにかく急ごうか」


そうして二人して急いで学校へと向かった。


・・・・・・・・・・・・・・・・


なんとかお互い二時限には間に合ったが

やはり遅刻したというのもあって先生に

怒られましたよ。

トホホ

それと何処で誰が見たかは知らないが何故か

『松本花菜』と一緒に登校している所を

見られたせいかさっきから視線を感じる。

なんなの一体?

ただ一緒に登校しただけなんですけどねぇ

変な噂が流れないといいけど。

俺はともかく『松本花菜』に迷惑をかけてしまってたら申し訳ない。

はぁー朝からなんかついてないな。

これ以上の厄介事は勘弁してくれよな。

そう思っていると気が付けば昼休みになっていた。

んーむ昨日の事もあるし今日は足立さんと

話ながら食べるとしますかね。

でもなぁなんか変な噂があるから直接足立さんに会うのはなぁ。

しかし前までの俺ならこんな女子と

一緒にご飯なんて考えられないなぁ。

はぁー理由が理由じゃなければ嬉しいことなんだけど、楽しんでいる余裕がないからな。

ともかく足立さんに電話しなければ。


『おかけになったお客様の電話はお繋ぎできません』


あれ?出ないな、充電でも切ってるのか?

うーんどうしたものか、今日休みって事はないだろう。

今日足立さんが来てたのは同じ教室だから、わかる。

なら直接足立さんの所へ赴きますかね。

しかし何処にいるのやら

教室には確かいなかったが、もしかしたら

入れ違いになってる可能性もあるから

一応教室に戻るか。

それに休み時間も終わりかけてるからな

ちょうどいいだろう、とにかくまた遅刻しないように早く行きますかね。


・・・・・・・・・・・・・・・・


「あー足立だが急な風邪で早退する事になった」

「だからお前達も風邪には気を付けろよ」



うそーん


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