第103話イレギュラーと今後について


そういって二人で話していると最終下校時間になっていた。


「それじゃあ私はこれから用事があるから今日はこれで帰るね」

「話を聞いてくれてありがとう」


そういって『松本花菜』は帰っていった。

俺はそんな彼女の後ろ姿を見ながら今日聞いた話について考えていた。

正直未だに頭の整理はできてない。

これからどう動けばいいか、何をすればいいのか、俺は日が暮れるまでその場に立っていた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


流石に彼処にずっと居るわけにもいかず俺も帰宅する事にした。

もうすでに辺りは暗くなっていた。

帰宅しながらも未だに今日の事が頭から離れない。

ふと空を見上げると月が満月で綺麗に写っていた。

あぁ綺麗だなぁと軽く現実逃避をしながらも

これからどう動くべきか考えてみる。

先ずは足立さんに今日の事を話すべきか?

いやしかし何故かはわからないが『松本花菜』は足立さんの事を苦手と言っていた。

うーむここは足立さんには黙っていた方がいいのか?

いやしかし別に『松本花菜』から足立さんには言うなとは言われていないし

何より今回の事は俺一人ではどうしたらいいか何も思い付かない。

まぁそれは何時ものことか

やはりここは足立さんに話をして一緒に考えてもらうしかないか。

ふーそれにしても只のモブでしかない俺には

色々と精一杯なんですけどねぇ。

けど今さらそんなこと思っても仕方ないか

賽は投げられたってやつですね。

はぁーまた胃がキリキリしてきたよ。

取り敢えずは足立さんに報告するとして

後は『松本花菜』についてだな。

彼女の話を聞く限りどうやら自分でも理解していない所があるみたいだし

上手くいけば此方と一緒になって色々と考えて俺と足立さんの助けにもなるかも。

そこまで高望みはしないが少しでも今は『松本花菜』との関係を悪化させない様にしないといけないな。

彼女はいわばこの世界ではイレギュラーだ。

もしかしたら今起きている現象を解く鍵に

なるかもしれない。

そうと決まれば彼女との関係を良好にしよう

あ、でも足立さんは何故か彼女に苦手とされていたな。

なら今回は俺が主導で動くとしますかね

はぁーこれ以上厄介事が起こらない事を祈るとするか。

まぁ別に神様を信じてる訳ではないけど

そうやって色々と考えたら家に着いていた。

取り敢えず今は頭空っぽにしてゆっくり休みたいや

そういって俺は玄関を開けた。


「おかえりなさいー!」

「ご飯にする?お風呂にする?そ・れ・と・も」


俺は静かに玄関を閉めた。

はぁー癒しがほしい

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