第102話『松本花菜』の真実
いかん、いきなりの電波発言にちょっと思考がフリーズしてしまった。
本来は存在しない?
どういう事だ
そもそもそれを何故俺に話をするんだ?
やはり今起きている現象に関係しているのか?
いや、それなら尚更俺なんだ?
もし仮に今起きている現象に関係しているとしても何故俺に声をかけた?
お互いに接点はほとんどないし例え何かしらおかしな行動をしてもこの現象のせいだとは
思えない。
こんな非日常な出来事が起きている事には気がつかないはずだ。
そうやって一人で色々と思考していると
「ふふっさっきから○○君、百面相になってるよ」
しまった、いきなりの爆弾発言で頭が混乱していた。
「す、すまんいきなりの発言で頭が追い付かなくて」
「ううん、しょうがないよ」
「私でも○○君の立場なら頭がこんがらがるよ」
ですよねーそんなカミングアウトしたら頭がおかしい奴だよ
「そ、それよりなんで俺に声をかけたんだ?」
「しかもそんな非現実的な事を」
「正直信じられない」
本当に意味がわからない。
いや、よくよく考えれば今の現象ですでに
二人も存在が消えているんだ。
その逆もアリなのか?
「うん、疑っているのはわかるよ」
「とにかく何故○○君に話すのか」
「そして何故自分が本来、存在しない人間かを順をおって話すよ」
あー何度も思うが俺は「桜井暖人」の様な
主人公ではないただのしがないモブです
「ちょ、ちょっと待ってくれ!」
「?」
いやいや先に話を進めるなよ。
後関係ないけど首傾げるポーズ可愛いなおい
じゃなくて!
「なんでこのタイミングで?」
「うん、それも説明しながら話すよ」
まずは順をおって話すね
私が本来は存在しないのになんでそれを認識出来るかというとなんていうのかな?
本能?理性?心?とにかく気が付いたら
私はこの世界の人じゃないって感じたの
最初は頭がおかしくなったと思ったよ。
かといって両親や病院にいっても
頭がおかしいって言われるだけで誰にも相談しなかったの。
そしてよくよく考えてみると昔の記憶が上手く思い出せなくなっていたの。
いや、この場合、元からなかったのかもしれねいね。
だけどある日『綾地遥』さんが消えてしまった時に私は生まれたんだと思う。
なんでこんな事が起きているのか
わからないでどうすればいいか考えていたら
○○君と足立さんが話をしているのを偶々
聞いてしまったの。
まぁ全部を聞いた訳ではないから余り情報は
手に入らなかったけれど貴方たちが
今起きている現象について奔走しているのが
わかったの。
あぁ私だけではなかったんだと思って少し安心したんだ。
まぁ私、貴方たちでは待遇は違うみたいだけど。
それで何でこのタイミングかというと上手くは言えないけどまた何か起こりそうな気がするの、なんだか嫌な予感がして仕方ないの。
こればっかりは確証がないから絶対とは限らないよ。
ごめんなさい。
それと何で○○君にこの話をしたかというと
君が特別だからだよ。
急に言われても困ると思うけど私はそう思う
だってこの現象について認識している他人だから
「話を聞いてくれてありがとう」
色々衝撃過ぎて頭が更にパーになっているわ
えっ何でここで『綾地遥』が?
そして何で足立さんも呼ばないんだ?
「あー頭がパーンってしそうだよ」
割りとマジで
「そういえば何で足立さんには声をかけてないんだ?」
「うーんなんだろう別に足立さんの事が嫌いな訳ではないんだけど、どうしても苦手で」
そう言いながら『松本花菜』は苦笑いをした
苦手っね、まぁここら辺は余り追及するのは
無粋か。
「まぁまだ頭の整理がついてないからこれからゆっくり考えてみるよ」
「うん、ごめんね」
「いやいや、それよりもこの話は足立さんにも話しても?」
「うん、伝えてください」
「了解」
はぁーなんかどんどんカオスになっていってるなぁ
消える人がいれば本来存在しない人がくるとは。
あー誰か代わってよ
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