第42話一度あることは二度ある三度は本当に勘弁


なんとか足立さんからのダメ出しに耐えて

精神を落ち着かせる事ができた。

少し思ったが足立さんってもしかして結構S

なんじゃないの?

だって俺にダメ出ししている時、何時もより

楽しそうに話してたもん、しかも笑顔で

きっと気のせいだな

うん、気のせいであってほしい

俺はそんなの見てません

最近疲れてたもんなー

と現実逃避はこの辺にして

俺の案(笑)がダメになったので振り出しに

戻ってまた考えないといけなくなった。

さてどうしたものか

悩んでいると足立様がゲフンゲフン

足立さんが話しかけてきた。

危ない、何か自分の中の大切なものを失う所だった。


「○○君、私考えたんだけど」

「ここは一旦そっちに探りをいれるのは

辞めよう」

「変にこそこそと嗅ぎ回って取り返しのつかない事になったら元も子もないしね」

「それなら普段通りにした方がいいよ」

「それに私の事が本当に気になるのかまだ

確実ではないんだしね」


なるほど、確かに今の状態では情報が

無さすぎて手詰まりだしな

それなら変に動くよりは動ける範囲で

情報を集めた方がいいか


「そうだな」

「確かに俺の考えすぎかも知れないし」

「なんか変に焦ってた」


「ううん、今の状態では仕方ないよ」

「私達は探偵や警察じゃないんだから」

「少しずつ情報を集めていっていくしかないよ」


そうなんだよなー

これがどこぞの天才とか特殊な力があるとか

ならさぞ楽に展開が進むんだけど

現実って厳しいなぁ


「取り敢えず私は『姫野あかり』に少しでも近付いてみるよ」


「了解、俺も引き続き『桜井暖人』の様子を観察してるよ」


そうやって話しはなんとか落ち着いた所で

さぁ解散しようと思っていたら

こちらに向かって足音が聞こえてきた。


「やべぇ!」

「足立さんこっち!」


この状況を見られたら更に噂が広がってしまう

それは避けないと

そう思い足立さんの手を握って物陰に隠れた

しかしそこは以外に狭く足立さんとの距離が

近い。

つーか勢いで手まで繋いじゃったよ!

しかも距離が近いので足立さんの匂いががが

女の子ってなんでこんないい匂いなんだろ

いかん!戻ってこい俺の理性!

カムバック!

ふと足立さんの方を見ると顔を赤らめていた

それがまた可愛いこと

なんだろうね、普段のギャップかな?

あーもうなにもかもどうでも良くなって

って違う!

理性!ハウス!

なんで俺達がラブコメしてんだよ!

前にも似たようなことあった気がするぞおい

そんなこんなありながらなんとか精神を

落ち着かせて向こうから見えない様に見てみる

するとそこには『桜井暖人』と見知らぬ女子

がいた。


なにこれデシャブ?



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