第36話恋愛ってなんだろう(哲学)

俺は自分の部屋で考える人のポーズをとりながら考えていた。

あの話し合いの次の日早速サポートをしようと意気込んだはいいがここであることに

気が付いた。


俺って恋愛経験なくね?


ちょっと待って陰ながらサポートするとは

決まったはいいがそもそも何をしたらいいんだ?

つーか付き合わせるとか普通に無理じゃね?

そんなこと出来るのなら

とっくに世の中の男達主に俺も好きな子と

付き合えてるわ!

ヤバイ昨日は内容が内容だけにこんな初歩的な事を考えてなかった。

でもしょうがないじゃないか昨日は疲れてたんだもの

そこまでの事に頭が回らなかった

だから僕は悪くありません

とにかくどうにかして考えなければ

俺の知り合いに恋愛経験豊富な奴いたかな?

いや足立さんはどうだろうか

足立さんは結構告白されると聞いた事がある

ならば足立さんに聞くのもアリか

そういえばそれだけじゃないんだよな

『桜井暖人』と『姫野あかり』が付き合わないと意味がないからこの2人に告白する人達を止めなくちゃいけないんだ

これを俺と足立さんの2人でやるって

改めて考えると無理ゲーすぎる

つーか人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて

お亡くなりになるじゃないか

でもそうしないとこの世界がぁぁぁ


そんなこんなで色々と考えていたら気付けば

もう学校に行かないといけない時間になっていた。


・・・・・・・・・・・・・・・


よし!取り敢えず学校に行こう!!


俺は考えるのを止めた



学校に着きいつもの教室に入りいつもの席に座り友達と談笑

あぁ平和だなー

うん、そろそろ現実逃避は止めよう

とは思ったものも本当にどうしたものか

そんなことを思っていると足立さんから

メールが来た。

いつもながら短い文章で昼休み屋上でと

取り敢えず了解と返信

一人で考えても限界がある

ここは足立さんと問題点を考えるのが得策

だろう

方針も決まった事だし後は昼休みになるのを

待つのみ

そして朝のホームルームが始まった。

勉強したくないでござる


昼休みになり俺は足立さんの待つ屋上に

というか足立さん俺より早くいるよね

同じクラスなのになんでいつも先にいるんだろう

もしかして俺みたいな奴と一緒にいるのを

見られたくないとかが理由なら今からホームセンターに行ってロープを買い首でブランコする事になるよ

いやマジで

まぁ今更そんな事を気にしてもしょうがない

そんなしょうもないことを考えてたら

屋上に着き足立さんと合流


「おまたせ」


「ううん待ってないよ」


これが普通のお誘いなら嬉しいのだが

そうじゃないんだよな

はぁーとため息を付く


「どうしたの?ため息なんか付いて」


「いや、世界の不条理に嫌気が差しただけ」


「なにそれ」


そう言って彼女はクスクスと笑う

うん今日も可愛いですな

それじゃあ本題に入りますか


「足立さん方針が決まったのはいいが結局

俺達はどうサポートしたらいいんだ?」


「そうなんだよね」

「私もそこが難しくて」


「そういえば足立さんって結構告白されるんだよね?」


「?うん、そうだけど最近は余りないかな」


「いや、俺って恋愛経験ないからどうしたらいいか分からなくて結構告白されてる足立さんなら何か思い付くかなと思って」


「うーんでも確かに告白はされるけど全部断ってるし私も恋愛経験なんてないよ」

「それに告白されてるといってもサポート

とかには役に立たないと思うんだけど」


「あーそっかそうだよね」


うーむ確かに言われてみればその通りだな

いくら告白されてるとはいえそれが何か

役に立つとは思えない

あー自分の恋愛経験のなさが憎たらしい


「どうしたもんかねー」


「私が思うに取り敢えずは2人と仲良くなったらいいと思うんだ」


「仲良く?」


「うん私は『姫野あかり』と○○君は

『桜井暖人』と」

「そうすれば彼らと一緒にいられる時間も

増えて何か合った時対処が早く出来ると思うの」


なるほど所謂友達キャラのポジションに付くのかでも


「大丈夫かな」


「何が?」


「いや、この世界が少女漫画なら俺達は云わばモブキャラにすぎない」

「だから余り近付きすぎると『退場』させられないかな」


そう俺達はモブキャラにすぎない余り目立ってしまい『退場』でもされたらおしまいだ

現状が分からないことだらけなので迂闊に

動けない


「確かにその可能性もあるかも」


「それなら少女漫画で言うところの友達B

くらいの距離で行動した方が自然でいいと思うんだけど」


どうかな?と足立さんに尋ねる


「確かに余り仲良くなりすぎるのも良くないかもね」

「でも○○君は『桜井暖人』と結構仲良くなってない?」


あっそうだった2人でご飯食べたりしたな


「いやでもまだ修正は効くと思う」

「いってもまだ一回一緒にご飯食べにいっただけでそれからは何もないから出来れば今の関係をキープする」


「うん、そっちはそれでいいと思う」

「私の方は友達の友達ポジションに付こうと思うよ」


お互いに自分のポジションを決めてそこから

動いていくことになった。


「問題はどうやってサポートするのかと

これからもし2人に告白する人を止めるのかを考えないとな」


「改めて考えると鬼畜すぎるね」


はぁーと2人揃ってため息を付く


「ともかく1つ1つ問題点を改善していこう」

「取り敢えずはさっきいったポジションに

付いて対処と情報を」


「うん現状じゃあそれが精一杯だね」


それからもこれからに付いて2人で話し合い

をしたがやはりこれといって進展はなく

昼休みが終わった。


「それじゃあまた放課後にいつもの場所で」


そう言って彼女は先にクラスに戻っていった

俺も戻るとするかと思ったら携帯が鳴った

誰だと思い表示された名前を見ると


『桜井暖人』


なんでやねん

嫌な予感しかしない

俺は三度目のため息を付いた

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