第29話彼女も当たり前ながら人間である





あの告白?から何分たっただろうか‥‥


現在俺は何故か土下座のポーズをとっていた


そして上から足立さんがなにやら言っているが正直顔を上げる処か彼女の言葉を聞くことすら出来ずにいた。


は、恥ずかしいぃぃぃ!!!!

なんなの、マジでなんなの!!

あの心が折れた心境から一転して今は別の

意味で心が折れかけている。

なんであんなこと言っちゃたんだよ!!

あんなこと言うタイプじゃないじゃん!!

キャラ崩壊もいいところだよ!!

しかも完全に泣いてたよね?

つーかなんで土下座してるの?

あぁぁぁ!死にたい!なんかもう死にたい!

さっきまでのシリアスな雰囲気がどっか

いってるもん!

黒歴史とかそういう次元じゃないよこれ!

言ってる事は支離滅裂だし

なんか勝手にキレてるし

もう嫌だ

お家帰りたい。


全部言いきった俺は足立さんの優しい笑顔に

ほっとして少し冷静になれた。

そして冷静になっていくにつれてさっきまでの事が頭を過ると自分が何をしたのかを

把握したらめちゃくちゃ恥ずかしくなり

何故か土下座していた。

本当になんで土下座してるんだろうね?


だがずっとこのままと云うわけにはいかないとわかっているが顔が熱く真っ赤になっているのが手に取るように分かる。

この状態で顔を上げるなど無理だ。

というかこのままの状態も正直、無理だ。

かといってどうすることも出来ずにいた。

神様たすけて



足立恵は困っていた

今起こっている現象を彼に伝えて

その後彼が学校を二日休んだ事で

限界を向かえてしまったのだろうと思った。

実際それは正しい事だ。

普通の人間にこのような事態を耐えきる事は

無理だろう

正直私が耐えきる事が出来たのが不思議な

くらいだ。

多分耐えきる事が出来たのは彼の存在が大きいだろう、言い方は悪いが彼が心を折れるのを見て自分はこうはなりたくないと

そう思ってしまったからだ

私はここまで弱くはないと自分に言い聞かせた

だがそう思ってしまったら最後自分の醜さが嫌という程わかってしまった。

普通は心が折れて当然だ

彼の心情は間違っていない

それが当然だ

自分は彼を見て下の存在と認識してしまったのだ。





ここで少し補足させてもらうが

足立恵はこう考えているが実際はただ運が良かっただけだ。

もしも逆に彼女の心が折れてそれを見た彼が同じ事を思っても仕方のないことであり

むしろ二人そろって心が折れて、そのまま

最悪の結果になっていたかもしれない。


そうでなければ彼はここで退場していただろうし彼女自信もこの先耐えきるかと言われればそれは無理であろう


そう考えれば彼女自信がどう思っていようと

彼女が心を折れる事がなかったのは本当に運が良かっただけだ。


閑話休題


だから今日彼が学校に着て放課後に呼ばれた時彼がどのような行動をとるかは分かっていた。

なので私は彼を責める事などせずに彼が何かを言う事なく先に言葉を発した。

頑張ったね、お疲れ様

そんな意味も込めて話した。

ここで何か優しい言葉をかけたり同情する

ような事は彼にとっては酷な事だと思った。

だからあえて少し冷たくされど優しく言葉を選び話したつもりだった。

だけど実際は違った

彼は支離滅裂ながらも心の奥底にあった心境を語った。

正直驚いたが、私はそれを静かに見守った

あぁ彼はこんな事を思っていたのか

そう思うと自分の見る目のなさに嫌気が差すもそれと同時に何故か嬉しく思った。

何故だろう?

だが今は分からなくてもいいや

彼の心情に私は喜んでよろしくと答えた。


ここまでは良かったんだけど

少し時間が立つにつれ彼の顔が真っ赤になっていったと思うと急に土下座をしてきた。

きっと冷静になり恥ずかしくなったんだろうけどなんで土下座?

声をかけてもそれは届かずに何故かずっと

謝っている。



本当にどうしよう


足立恵は困っている



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