第14話フラグとは己で建てるもの

昨日、色々考えて結局何も分からない事が分かり取り敢えず様子を見ながら足立さんと

打開策を考えていこうと思った。

というよりそれしか現状出来る事がない。

それにこれからまた新しい変化が起きるかもしれない、そんな事を思えば気が滅入る。

普通に考えて欲しい、俺は凄い身体能力もなければ頭の回転が早い訳でもない

何処にでもいる一般人、所謂モブキャラだ。

そんなモブにいきなりなんの装備もなく世界を救う為に魔王を倒しにいけと言っているようなものだ。

なにその無理ゲー。

確かに現状はこれといった被害は出てないが

これから起こらないとは限らない。

朝から嫌な気分になりながら

取り敢えず学校にいく支度をしてリビングに降りラップのかかった朝食を食べながら

心の中で今日も社畜の両親に敬礼した。

そして学校へと登校しながら今日も少女漫画の用な展開が起きるのかなと思うと足取りが重く感じる。

教室に着くと其処には普通の日常が広がっている。

まぁ転校生と本来存在しない筈のイケメンを除けばだが。

自分の席に座りふと回りを見渡すと足立さんが登校してないのに気が付く。

何時もであればもう登校してきても可笑しくないのだが、いかん思考が好きな人の事を考えている中学生男子になっている!

いや、高校生も同じか?

いやいや確かに足立さんは可愛いと思うよ

昨日の事で尚更思ったが今は言わば同じ境遇の仲間である。

これでは俺達がラブコメしているみたいではないか!

ありふれないは何処へいった!

あれ?今なんか変な電波が飛んだような、

まぁいい彼女が居なくても自分で何か可笑しな所があれば不自然にならないように見つけなければ。

とは言うものの正直、少女漫画なんて読まない俺には良く分からないんだよね。

良くある展開みたいなのは分かるのだが

深い所は分からない、だから女性である

足立さんの意見は参考になると思う。

しくじったな此れなら昨日うちにそういう系の漫画もしくは小説を見ているか聞いておくべきだった。

いや待てよ、彼女とは連絡先を交換してある

ならば今からでも聞くべきなのか?

いや、もうすぐ授業が始まる。

うん、後にしよう!

なんなら足立さんに直接聞く方がいいだろう

決してヘタレではない!

最善を言っているだけだ!

※ヘタレです。

取り敢えず今日を乗り切ろう。


そして午前の授業が始まった。


うーむこうして見る分には可笑しな所はないんだよなぁ。

特に二人の距離が近い訳でもないし

この前トラックに引かれそうになったような

俺でも分かるラブコメ展開が起きている

気配はないし、もしかしたら俺の知らない所で起きているのかもしれない。

そりゃそうかそんな都合良く俺の前で起きる訳ないか。

授業を聞き流しながらそんな事を考えていたら気がつけば昼休みへとなっていた。

今日も友達とは食べずに一人寂しくパンと飲み物をもって屋上で食べる事に

普段は人いないからゆっくりと考えながら食べる事が出来る。

まぁたまに告白する人とかいるけど

そんな事滅多に起きないしね。

そして屋上の扉を開けようとすると


「桜井君!好きです!付き合ってください」


フラグ回収早すぎない?

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