第2話下手の考え休むに似たり

おめでたく遅刻した俺は担任のありがたい説教を受けつつも朝の事をずっと考えていた。

やっと説教が終わり自分の席へと戻る。

頭の中がこんがらがっているときに担任が話を始める。

「あー今日から転校生が来る」

その返しによくいるおバカさんが

「せんせー!転校生は女の子ですか?それとも男?」

みんながソワソワとしている中

「喜べ男子、諸君美人な女の子だ」


おぉぉぉぉぉ!!!

男子達は大盛り上がり逆に女子はどんな子かなーなんて話している。

そんな盛り上がりの中俺の中で違和感を感じていた。


もちろん俺も男女の子の転校生しかも美人

普段ならば皆と一緒にワイワイやっていたのだろう。

だが朝にあった事がどうしても引っ掛かり頭を抱えていた。

いや、朝の時にも考えたが確かに良くある少女漫画みたいであり得ない感じではあったが別に全くないという訳ではないのでは?

そうだよ全くあり得ないということはないのだ。

そう考えていると冷静さ戻りでこんがらがっていた頭も落ちついた。

それに仮にナニかあれが非現実的なものであったとしても俺には全く関係ない。

特にすごい力や超能力が使えるわけでも

フラグを立てる用な人間ではないのだ。

いわゆるモブだ。

そんな事を考えている内に担任の一声があったのか先程まではしゃいでいた生徒はおとなしくなっていた。

しかしそれでもソワソワしていた。


「えーそれでは姫野さん入って下さい」


そうして入って来た女子は確かに美人だった。

そして男子達は大騒ぎしている中で俺は絶句していた。


「始めまして青森から引っ越して来ました姫野あかりです!」


その人物は俺が朝に見た人その人だからだ。

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