第148話 創作者の責任

 ども。

 新巻へもんです。


 今日はちょっと真面目なお話をしたいと思います。創作者は作品が世の中に与える影響に責任を負うべきか、ということをこの年末年始につらつらと考えておりました。一応物書きの端くれをしている身の上としては、そんな問いを突き付けられてしまうと困惑します。お陰で連載中の話の続きが何も浮かびません(言いがかり)。


 私もときどき社会の動きに対して自分の意見らしきものを潜り込ませた短編を書くこともあります。ただ、基本的にはエンタメに全振りしたものしか書いていません。そんな作品をまな板の上に乗っけられて、「読者にこんな影響を与えるかもしれないが、その点についてどう考えるのかね、ああん?」と聞かれましてもねえ。


 だいたい、作者の書いたことが100%伝わるわけが無い。誤読だってあるし、読者のもつ考え方などが勝手に投影されることだってある。その全てをひっくるめて創作者は考えなきゃならん、となると筆止まります。影響を受けました、なんて言ったもん勝ちですしね。


 所詮は作りごとなので、現実とは区別しましょうね。これで終わりにしたいところです。ただまあ、作品によっては強い思念を持った作品もあるとは思います。自分の主張することの肉付けのために話を作ったとしか思えないものもありますよね。自分の気に入らないものを貶めるような作品。


 例を挙げると、吉田兼好の徒然草では何度か仁和寺をディスる話が出てきます。伝聞という形をとっていますが、これがもし兼好の創作なら責任は問われても仕方ないでしょう。そういうケースなら理解できるのですが、今言われているのはちょっと趣きが異なります。様々な属性の人に配慮して現代的な価値観を反映させるべきらしい。


 美男美女しか出てこないのはおかしい。特定の人種が出てこないのは差別だ。男性が女性を付属物のように描写するのはけしからん。そういうことらしいです。他人事ながら、なんか肩凝らねえかって心配になります。


 そういうものの考え方も有りだとは思います。ですが、既にある作品をその目線で見て断罪するんじゃなくて、全部盛りにした作品を自分で作った方が建設的じゃないですかね。とりあえずカクヨムで執筆してみてはいかがです? 茨の道だとは思いますけど。


 さて、最後に『酔っぱ買い』についてお礼と報告です。☆が8千、PVが600万を超えました。1月に入ってからのPVだけで100万を超えています。先週、異世界の週間ランキングで2位までいきました。皆さまのご支援に感謝しています。


 ではでは。

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