第6話 不幸と言える幸福な人
世の中、不幸自慢をする方がいる。あなたの周りにも、一人くらいいるのではないだろうか。
自分はこれ程酷い。いや、俺はもっと酷い。そんなもの、私に比べれば増しな方です。
彼らは、何を言いたいのか。自分は頑張っている、不幸に負けない、そう言いたいのか。それともただの不幸自慢か。
いずれにしろ、不幸だと言えるくらいの状態ではあるのだ。つまり、そんなに不幸じゃない状態ということ。
本当に不幸のど真ん中にいる人は、そんな自慢などしている場合ではない。
不幸と幸福は裏表。片方が無ければ、もう片方も存在しない相互関係。右が無ければ左も無いと同じ。
金持ちが貧乏人になれば不幸かもしれないが、貧乏人が貧乏人になっても変わらない。片方では成り立たず、両方揃って比較するから、その差が出る。
不幸だという人は、それ相応の幸福を知っているから、不幸と言える。
そのようなものだと考える。
逆に考えれば、スイカに塩。
自分が不幸であることは、ちょっとしたことでも幸せを感じられるということ。
不幸自慢する人は、それだけ幸福な人というわけだ。
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