第5話  たまには周りに目を凝らす 2

周りをみてみると、わからないことが沢山あるもんだ。

なぜ氷は硬いのか。氷より石、石より鉄は硬い。なぜだろう?

氷は溶けたら柔らかい。鉄も溶けたら柔らかいだろう。熱くて触れないだろうが。

しかし。石がグニャグニャしているのを、見たことがない。溶けてドロドロしているところも。

いや、溶岩はドロドロだ。ならば、石だって柔らかくなるわけだ。

でも。冷えたら硬くなる。成分によっては硬さに違いが出る。

ダイヤモンドは一番硬い鉱物だそうだが、絶対零度で凍らせた氷は、どちらが硬いのか。

石だって、崩れやすい石もある。

金属だって、水銀のようなものもある。

蟻は昆虫だが、蜘蛛は昆虫ではないらしい。

体が3つに分けられて、足が6本あると昆虫なのだとか。

蜘蛛は足が右4本、左4本、合計8本なので昆虫でないそうだ。

ならば、ムカデは昆虫ではないわけだし、ゲジゲジも昆虫ではないことになる。

誰が決めたのか?

虫とは、主に昆虫のことを指すそうだが、蜘蛛などは虫に入るのか?

足が多いと昆虫でなくなるとしたら、もし突然変異の見た目は蟻がいて、そいつが足を8本もっていたら、蟻でなくなるのか? その場合、遺伝子は蟻と違うのか?

もし、足が3本あるカラスがいたとして、そいつはカラスではないのか?

もし、鯛のヒレが普通より多かったら、鯛ではなくなるのか?

もし、アワビが突然変異をおこし、色が変わったなら、それはアワビなのか?

もしそのアワビを黙って捕ったら、それは密漁にあたるのか?

人間が、もしめを3つもって生まれたら、人間ではなくなるのか?


周りを見ていると、時々そんなことを考えてしまう。

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