第3話 恐怖の襲撃
「この音は!!なんでいまなの・・・・
・・・!!きっと狙いはお嬢様だわ!!!
お嬢様!!!家に戻って自分のお部屋にお戻りください!」
「え、え?え?」
「時間がありません!早く!!!!」
「は、はい!」
私はアルパカ系獣人のアルさんに従い、自分の部屋へ戻った
カンッカンッカンッカンッ
街にはいまだ鐘の音が鳴り響いている
出かける前に閉めたカーテンを少しだけ開け
窓から外の様子を伺うが、アルパカハウスの前の通りには誰もいない
ただ、外から聞こえてくる鐘の音に人の声が混じり始めてきた
"敵襲!南の平原方面から所属不明の騎馬隊多数!!
狙いはお嬢様の確保と推定するわ!!
戦闘班のA-C班は南門へ!D班E班は北門の警備を!
敵一人侵入を許さない事!!!"
アルパカさんが村の人たちに指示をしている声だった
いまこの村は何者かに襲撃されているらしい・・・
国語の成績が5段階中3の私でも理解できる内容だ
しかも狙いは私!!?
なんで私が狙われているの!!?
それは国語の成績が5段階中3の私にはまったく理解できない
きっと5をもらっていても理解できないんだと思うけど・・・
とにかく隠れないと!!!
とっさにそう思った私は部屋の隅にあるクローゼットに身をひそめる事にした
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ガキンッ!ガキッ!!
隠れてからしばらく経った頃
アルパカハウスの近くからいろんな音が聞こえ始めた
鉄と鉄がぶつかり合ったような高音から始まり
何かが爆発する音、何かの物体が壁にぶつかる音
それと誰かの悲鳴・・・
私は怖くて泣き出したいんだけど
きっと泣いたり悲鳴を上げたら、私がここにいるのがばれてしまう
だから、怖い気持ちを抑えて両手で口を塞ぎ
この状況が終わるのを待っていた
だけども・・・
バリン!!!
私がいる部屋の窓が割れる音がした
そして数人の人が部屋に入ってくる足音も聞こえる
足音の主たちは部屋を静かにゆっくりと歩いているようだ
きっと私を探しているんだろう
そう考えるといままでよりも緊張感や恐怖感が増してきて
ついに耐えられなくなった私はキャーーっと悲鳴を上げてしまった
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