第5話 秘書としてのお仕事

私は未だにまだ水着のままでいる。


拓哉に聞いてみようかな、


「拓哉、私はいつ着替えることができるの?」


「着替える必要なんてないだろ」


「えっ? じゃあ、水着のまま今日過ごすの?」


「そういう事になるな」


「拓哉って意外とエッチなのね」


「それは違うな、美樹だからだよ」


「そうなんだ」


私はよくわからないけど、そういう事にしておくことにした。


それにしても水着って便利だけど、恥ずかしい。


「拓哉、これからどうするの?」


「今から俺の浅野邸に行く」


「わかった」


私は着替え室から服と下着を手に持つと鞄の中に入れる。


着替え室を出ると拓哉の所に戻る。


「美樹、もう大丈夫か?」


「うん、大丈夫」


私と拓哉は浅野邸に向かうため、建物の外へ歩いて出た。


すると駐車場に向かうと私は人の視線が気になる。


水着を着ているからとても恥ずかしい。


私は早歩きになっている。


「どうしたんだ? 美樹、歩くの早いな」


「拓哉、私は水着なの、わかるでしょ? 恥ずかしいの」


「そういう事か、別にいいじゃないか、見せびらかしてやれよ」


「恥ずかしいから無理」


「あはははっ、そっか」


「笑い事じゃないの、もうっ」


拓哉の車に着くと私は急いで乗車してシートベルトを締める。


拓哉も運転席に乗車するとシートベルトを締めている。


するとエンジンがかかると車が動き出す。


これで私は助かったと思える。


なんで私がこんな恥ずかしい思いをしないといけないのかがわからない。


拓哉ってもしかして俺様なのかな。


どっちにしてもきっと拓哉に悪戯をしてあげる。


しばらくすると拓哉が

「そろそろ浅野邸に着くぞ」


「う、うん」


「美樹、もしかして緊張しているのか?」


「緊張するでしょ、初めて来る所だし、それに水着だからね」


「そう固くならないで気楽にいこうな」


「どの口が言っているのかな」


「美樹、ごめんな」


「謝って済む問題じゃないの、わかってよ」


「わかった、デートする時は美樹の好きなようにしていいからさ」


「本当に?」


「ああっ、本当だ」


「約束だからね」


「わかった、約束な」


「浅野邸に着いた」


「ここが浅野邸……大きい家ね」


「まぁ、一応金持ちだからな」


「そうだよね、羨ましい」


浅野邸に着くと拓哉は駐車場に車を止めにいくから、先に降りて待っててくれと

言われたので私は先に車から降りた。


拓哉は今頃、駐車場に車を止めている頃かな。


しばらくすると拓哉がこっちに歩いてくる。


「さっ、美樹行こうか」


「はい」


私は拓哉の後をついていく。


しばらく歩いていると玄関らしいとこについた。


「浅野邸の中に入るぞ」


「う、うん」


私と拓哉は浅野邸の中に入ることにした。


「うわぁ、すごいね、広いよ」


「そうだな、広いな」


「うん」


するとメイドが

「拓哉様、おかえりなさい」


「ああっ、ただいま」


「拓哉様、そちらの方は恋人ですか?」


「ああっ、恋人だ」


「お名前はなんて言うの? 拓哉様」


「栗原美樹だ」


「なるほど、良いお名前ですね」


「俺のお部屋に行くから何かあれば言ってくれ」


「わかりました、拓哉様」


メイドは拓哉にお辞儀をした。


「美樹行こうか、俺のお部屋に」


「うん」


私と拓哉は拓哉のお部屋に行く。


拓哉のお部屋の前に着くとドアを開けてくれた。


「美樹、お先にどうぞ」


私はお先に拓哉のお部屋の中に入る。


拓哉もお部屋の中に入ってくる。


「拓哉のお部屋もすごいね、高そうな物ばかりね」


「まぁ、高級な物が多いな」


「羨ましいな」


「美樹だっていい所に住んでるじゃないか」


「ううん、浅野邸と比べたらぜんぜん違うよ」


「それは比べたらダメだろう」


「そうだね」


「ねぇ、拓哉、あそこにあるテーブルっていくらするの?」


「当ててみてくれ」


「50万円?」


「違うな、5000万円だ」


「えぇぇぇっ、5000万円もしたの、テーブルが」


「そんな驚かないでくれ」


「ごめんなさい」


「謝ることじゃないな」


「うん」


拓哉のお部屋を見回すと本当に驚く。


見る物が全部高級な物ばかりだった。


こんなとこにいるなんて場違いに感じる。


それに今は水着という……。


まだ恥ずかしいよ……。


このお部屋で何かをするのかな。


私はとても楽しみにしている。

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