第3話 美樹と拓哉Ⅱ
私はソファーの上で寝ていたようだった。
テーブルの上にあるスマホを起動させる。
起動させて画面を見ると拓哉からの着信があった。
何かあったんだろうか。
その前に時計を見るともう朝になっていた。
きっと相当疲れていたんだろう。
まずは拓哉に電話しないとね。
スマホに拓哉の電話番号が登録されているので
電話番号を押してかける。
すると拓哉が出た。
「美樹か?」
「うん、美樹だよ」
「かけたのに繋がらないから心配してたよ」
「ごめんなさい、昨日バタバタしててそれで気づかないうちに
寝てたみたいなの」
「そっか、疲れているんだな」
「うん」
「今日から秘書のお仕事をしてもらおうと思ったがどうする?」
「拓哉、秘書のお仕事をしたい」
「なら、お願いするよ、どうするかな?」
「どうしたの?」
「迎えに行きたいが住所が知らない」
「教えるよ、待ってね」
「ああっ、待つよ」
私は拓哉にここの住所を教えた。
「今から迎えに行くから待っててな」
「うん、待ってるね」
すると電話が切れた。
私はスマホの電源を落とす。
しばらくするとインターホンが鳴る。
きっと拓哉だ。
私は玄関に行くとドアを開けた。
するとそこには拓哉が立っていた。
「美樹、迎えにきたぞ」
「うん、ありがとう」
「美樹の住んでる所はいいとこだな」
「そ、そんな事ないよ」
「まぁ、次の機会に遊びに来るよ」
「うん」
「じゃあ、行こうか」
私は家に鍵を閉めると拓哉の後についていく。
すると一台の赤い車が止まっている。
「この車が拓哉のなの?」
「そうだな、俺の車だ」
「すごい高そうな車だね」
「まぁ、高いかな」
「だよね」
私は心の中で拓哉は本当に御曹司なんだと実感させられる。
「車に乗ってくれ」
「うん」
私は赤い車に乗車するとシートベルトを締める。
拓哉も運転席に乗車するとシートベルトを締める。
「俺の仕事場に行こうか」
「はい、お願いします」
車が動き出して拓哉の仕事場に向かう。
拓哉の仕事場を見るのは初めてになるのかな。
今からとても楽しみだった。
しばらくすると拓哉の仕事場に到着する。
「着いたな」
「ここがそうなの?」
「ここが俺の仕事場だ」
「すごいね、びっくりした」
「美樹を車から降りようか」
「うん」
私と拓哉はシーベルトをはずすと車から降りる。
「じゃあ、俺の仕事場に案内するな」
「うん、宜しくお願いします」
私と拓哉は拓哉の仕事場に向かった。
しばらくすると拓哉の仕事場に着いた。
「ここって何をする所なの?」
「それはな、グラビア撮影をする所だ」
「それって水着を着てするのだよね」
「それもあるが色々と着て撮影するのかな」
「そうなんだ」
「美樹の秘書のお仕事ってこれの事だ」
「えっ? 私がグラビアモデルのするの?」
「そうだ、してくれるな?」
「私スタイル良くないよ」
「美樹は素晴らしいスタイルだ、自信持っていいよ」
「拓哉がそこまでするなら頑張るよ」
「ありがとうな」
「ううん、気にしないでね」
私がグラビアモデルみたいな事をするなんて恥ずかしいよ。
それに撮影者が拓哉なんてもっと恥ずかしい。
でも、引き受けた以上は頑張るしかない。
私は覚悟を決めるのだった。
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