6 新たなる力!緊急合体!ファイヤー・トチギゴオー!
250メートル級の水陸両用超大型武装船『ビッグ・サーモン』!
勇者鉄道トチギゴオーの活躍により撃破したかと思われたが――
なんと巨大人型ロボットに変形!
トチギゴオーを軽々と吹き飛ばし、その魔の手が
ズシン! ズシン!
悪魔的に響く地鳴り。
ゴッド・サーモンが一歩踏み出すたびに震度5クラスの振動が発生。
ビルの窓が割れ落ち、竪穴式住居は次々に崩壊していく!
「グハハハハハ! 愚かなる栃木県民よ! 神の前にひれ伏せい!!」
コクピットにはパイレーツ海賊団副船長デス・ビュッフェ。
船長のデス・バイキングは神風トオルに討ち取られた。
復讐に燃える彼は栃木県ごとトオルを消し去らんと進撃を開始する!
ボムン! ボムン! ボムン!
船体に装備された大砲は変形後も健在!
チュドーン! チュドーン! チュドーン!
藁の家、木の家、レンガの家が吹き飛び、住んでいた子豚が逃げ出す!
四方八方に砲撃しながら接近するゴッド・サーモン。
迎え撃たんと拳を固める神風トオル。
隣には宇都宮代表地球ファイター、ギョウザ
「奴を完全に破壊しない限り、栃木県に未来はないだべ!」
「ああ、地球ファイトどころではない……! ゆくぞ!!」
「「とうッ!!」」
神風トオルとギョウザ男が跳躍!
ゴッド・サーモン目がけ弾丸のように突っ込む!
「地球!!」
「ギョウザ!!」
「「パアアアアアアアンチ!!!」」
同時に拳を突き出しダブルパンチ!
即席の合体技だ!
――しかし!
バチイイイイイインンンンッ!!!
「「ギャ――――――――ッ!!!」」
ゴッド・サーモンが悪魔的にその巨大な手を叩く!
羽虫のごとく叩き潰されるトオルとギョウザ男!
二人の合体パンチはあえなく不発。
地球衝突級の威力を誇る神風トオルの地球パンチであったが、横方向からの攻撃には弱かった。
鋼鉄の手のひらが開かれ落下するトオルとギョウザ男!
「くっ! 巨体に似合わず素早い反応……! なんという運動性だ!」
「迂闊にはしかけられないだべ!」
一般庶民であれば一万二千回は死んでいるが、彼らは超人!
悪魔的な圧殺に耐えなんとか一命をとりとめていた!
しかし、ゴッド・サーモンの非情なる殺人攻撃は続く!
すぐさま二人に撃ち込まれるロケットパンチ!
「「――――ッ!!!」」
全力ダッシュで逃げるトオルとギョウザ!
チュドオオオオオオオンンンンン!!!
二人のすぐ後方が巨大なクレーターと化す!
一秒でも反応が遅ければ死んでいた!
走って逃げる二人へさらなる砲撃!
ボムン! ボムン! ボムン!
チュドーン! チュドーン! チュドーン!
一秒前にいた場所が木っ端みじんに吹き飛んでいく!
足を止めたら最後、死亡確定だ!
ボムン! ボムン! ボムン!
チュドーン! チュドーン! チュドーン!
ゴッド・サーモンからの砲撃!
全力ダッシュで逃げるトオルとギョウザ!
シュゴオオオオオオオオオオ!!!
チュドオオオオオオオンンンンン!!!
ゴッド・サーモンからのロケットパンチ!
全力ダッシュで逃げるトオルとギョウザ!
ボムン! ボムン! ボムン!
チュドーン! チュドーン! チュドーン!
ゴッド・サーモンからの砲撃!
全力ダッシュで逃げるトオルとギョウザ!
シュゴオオオオオオオオオオ!!!
チュドオオオオオオオンンンンン!!!
ゴッド・サーモンからのロケットパンチ!
全力ダッシュで逃げるトオルとギョウザ!
――グキッ!! ドテン!!
おお、なんたる
ギョウザ男は足元の石につまづき転倒!
「ッ!! ギョウザ男!!」
「――しまっただべ!?」
助けに戻らんとするも高速で走るトオルは急停止できぬ!
「マヌケめええええい!! あの世で船長に餃子を焼いて差し上げろおおおおお!!!」
デス・ビュッフェがロケットパンチのコマンドを入力!
ゴッド・サーモンの悪魔的ロケットパンチが発射される!
シュゴオオオオオオオオオオ!!!
「……ッ!!」
死を覚悟するギョウザ男!
「ギョウザ男おおおおおおおお!!!」
大地を削りながらブレーキをかけるトオル!
その叫びも虚しく――!
チュドオオオオオオオンンンンン!!!
直径20メートル越えの巨大な拳が激突!
悪魔的な鉄塊の衝撃により巻き上げられる大地!
おお、ギョウザ男よ!
栃木県から出ることなく――地球ファイトリタイヤか!
――否!
見よ! 一般庶民諸君!
ギョウザ男を庇う勇者の姿を!
その身を犠牲に栃木県民を守る……勇者の姿を!!
「――トチギゴオー!?」
『間に合ってよかった……!』
ロケットパンチに圧し潰されうつ伏せ状態のトチギゴオー。
その手のひらには間一髪のところで救い出したギョウザ男。
顔面の半分は砕け散り、内部が晒され火花が散る!
「地球キイイイイイイイック!!!」
ガキョンンンンンンン!!!
トチギゴオーを圧し潰す拳を神風トオルが蹴り飛ばす!
地球衝突級の威力により木っ端みじんに爆発!
「大丈夫かギョウザ男、トチギゴオー!?」
「俺は大丈夫だべが……!」
『これしきのダメージ……ぐうう!?』
立ち上がらんとするトチギゴオー。
ボディ各部から火花が散り、爆発が起こる!
それでもなお! 爆発に耐えながら大地に立つ!
ビイー! ビイー! ビイー!
コクピット内は警報が鳴り響く!
吐血しながらも力強く操縦桿を握る
「トチギゴオー・ビーム、トチギゴオー・コレダー……全兵装使用不能……!」
『ならば……残された手は一つ……!!』
トチギゴオーの動力炉が唸りを上げる!
響きわたる悪魔的機械音!
察する神風トオル!
「トチギゴオー……ま、まさか!!」
――そう! そのまさか!
トチギゴオーはエンジンを臨界まで上げ、ゴッド・サーモンへ突っ込むつもりなのだ!
肉弾特攻! もろともに散華!
まさしく最終手段!
「バカめ! 近づく前に粉砕してくれるわ!!」
トチギゴオーへ全砲門を向けるゴッド・サーモン!
デス・ビュッフェが無情なる砲撃を開始せんとした――その時である!
ファンファンファンファン!!
サイレンを鳴らしながら悪魔的戦場に接近する一台のパトカー!
ピーポーピーポー!!
同じく救急車!
ウウ――ウウ――!!
同じく消防車!
三台の緊急車両が乱入!
「いかん! 戦闘はまだ終わっていない! 来るな!!」
神風トオルの心配も虚しく――!
「ええい耳障りだ! 消えろい!!」
ボムン! ボムン! ボムン!
チュドーン! チュドーン! チュドーン!
哀れ! 緊急車両群はゴッド・サーモンの砲撃の餌食となる!
――否!
何事もなかったかのように黒煙から飛び出す緊急車両!
「なにい!!??」
驚愕するデス・ビュッフェをよそに――!
『助けに来たぞ! トチギゴオー!』
おお、パトカーが日本語を発したではないか!
そう! 彼らもまたウルトラAIが搭載された――心を持つマシン!
『来てくれたのか……お前たち! ならば!!』
『『合体だ!!!』』
ドギャウウウウウウウウンンンン!!!
バーニアを吹かし空へと舞うトチギゴオーと緊急車両!
トチギゴオーの手足が折りたたまれ――!
消防車が分離変形し脚部に!
救急車が同じく腕部に!
そしてパトカーが胸部に合体!
トチギゴオーの頭部に新たなマスクが装着!
おお、見よ!
新たなる勇者の姿を!
その名も!
『ファイヤー! トチ! ギ! ゴオオオオオオー!!!』
ガキョンンンンン――――ッ!!!
ファイヤー・トチギゴオーが着地!
その巨体は炎をまとう!
「コシャクな真似を! 的がデカくなって好都合よ!!」
ゴッド・サーモンの一斉射撃!
ボムン! ボムン! ボムン!
ガガガッ! ガガガッ! ガガガガガー!
ガガガッ! ガガガガッ! ガガガガガー!!
チュドーン! チュドーン! チュドーン!
チュドーン! チュドーン! チュドーン!
ファイヤー・トチギゴオーが悪魔的火力にさらされる!
しかし――おお、その装甲には傷一つつかない!
「ば、バカな!!」
『合体した我ら……ただのマシンと思うな!!』
ファイヤー・トチギゴオーが右手を掲げ――落雷を受ける!
掴まれた雷のエネルギーが姿を変え、巨大な剣と化す!
ファイヤー・トチギゴオーの主力武器、ファイヤー・ホノオブレードだ!
剣先を右に倒して後方へ引き――脇構えの体勢!
ファイヤー・ホノオブレードが炎に包まれる!
「ファイヤー・トチギゴオー! 全エネルギー解放!!」
東ユウトが操縦桿を悪魔的に倒す!
背面のスラスターが最大噴射!
ゴッド・サーモンへ一直線に突っ込む!
「ええい、こうなれば奥の手よおおおおおお!!!」
ゴッド・サーモンの胸部が開く!
中から現れたのは――悪魔的に巨大な……極悪ドリル!
「スレイブエンジン! 最大出力!!」
デス・ビュッフェの号令がエンジンルームに響く!
「がってんでさあ!!」
副船長の命を受け、機関士長海賊がムチを振るう!
そこには謎の回転装置と屈強な奴隷たち!
巨大な円柱から放射状に突き出した棒を悪魔的形相で必死に回している!!
「てめえらああああ!! もっと死ぬ気で回せえええええい!!!」
「「ヒイイイイイ――――ッ!!!」」
機関士長の殺人ムチが奴隷を打つ!
死ぬ気で円柱をさらに加速させる奴隷!
ギュンギュンギュンギュン!!!
ギュオオオオオオオオオオオオオ!!!
正面から激突すればファイヤー・トチギゴオーはバラバラに削り貫かれてしまう!
おお、合体した勇者鉄道もこれまでか!
――答えは否!
見よ! ゴッド・サーモンの足元で青く輝く男の姿を!
「地球真拳んんんんん!! 地球パアアアアアアンチイイイイッ!!!」
ゴシャアアアアアアア――――ッ!!!
神風トオルの地球パンチが巨大ドリルを下から突き上げ、粉砕!
悪魔的跳躍と共に拳を突き上げるその姿は――天に昇る竜のごとし!
「あとは頼むぞ! ファイヤー・トチギゴオー!!」
『オオオオオオウウウウ!!!』
交差する神風トオルとファイヤー・トチギゴオー!
合体した己よりなお巨大なゴッド・サーモン、そのボディを――!
『ファイヤー炎斬りいいいいいいいいい!!!』
ズバアアアアアアア――――ッ!!!
抜き胴! 横一線に両断!
切断面が炎に焼かれる!
チュドーン! チュドーン! チュドーン!
ゴッド・サーモンの各所で爆発!
炎に包まれるコクピット! アンド副船長デス・ビュッフェ!
「キャプテンんんんん!! 今そちらに参りますぞおおおお!!
パイレーツ海賊団、ばんざあああああああいいいいい――――!!」
チュドオオオオオオオンンンンン!!!
デス・ビュッフェの断末魔とともに機甲海神ゴッド・サーモンが大爆発!
木っ端みじんに吹き飛ぶ!
「「ワーワー! ワーワー!」」
巻き起こる人々の歓声!
勇者鉄道の勝利だ!
雄々しきファイヤー・トチギゴオーの姿に顔をほころばせる神風トオル。
――だが、彼らに休んでいるヒマはない。
一刻も早く、地球ファイト決勝会場シン・巣鴨へ向かわねばならないのだ!
「かなりの時間を使ってしまったが――間に合うか……!?」
『乗れ! 神風トオル! ギョウザ男!』
トオルたちの目の前に巨大な手の平が差し出される。
『協力してくれたお礼だ……シン・巣鴨まで送ろう!!』
「ファイヤー・トチギゴオー……! 感謝する!」
ファイヤー・トチギゴオーがトオルとギョウザ男を手に包むと、バーニアを吹かし飛行!
列車形態を超える速度で東京都方面へと向かう!
おお、だがしかし……!
彼らはまだ気づいていない!
すぐそこまで迫る――米軍戦闘機F-15イーグルの大編隊に!
果たして神風トオルは無事地球ファイト決勝大会に間に合うのであろうか!?
第二話につづく!
次回予告!
決勝トーナメントがいよいよ開催!
サバイバル期間を潜り抜け、シン・巣鴨に辿り着いた強豪達が火花を散らす!
アメリカ大統領から聞かされる父の最期に怒り狂う神風トオル!
そこに立ちふさがるは優勝候補、アメリカ代表アトミック・ジョン!
無慈悲な悪魔的核攻撃を前に勝機はあるのか!?
次回!『敵は核弾頭!非道の米国正義!』
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