第9話 仲直り
テストを終え、夏休み。デートしまくり・・・になるはずだった。
錦戸の家でテスト勉強をして以来、北野は錦戸に冷たくなった。
何回かデートに誘っても、宿題だの、用事があるだので、デートをしてくれなかった。錦戸は思い当たる節がなかったので、なんでデートしてくれないか分からなかった。
だから、錦戸は女心を知るべく仲の良い明理に相談した。
「さあ、なんででしょうね。」
明理は視線を他所に向けて言った。
「姉さんでも分からないか・・・。」
錦戸は落胆した。明理は少しムッとしたが、何も言わなかった。
「それよりさ、浩ちゃん。新しいコスプレ衣装買ったんだけど見てよ。」
明理は明るく言うと、
「ゴメン、そんな気分じゃないから。」
と言って、自分の所に戻った。
「ちっ。」
明理は舌打ちをした。
さて、錦戸は考えた。
「テスト勉強まではなかなか良い感じのつもりだったのに・・・。」
あの時の風景を思い出した。
ただテスト勉強した覚えしかなかった。
「姉さんが来て、急に帰ったんだよなぁ。・・・」
ふと、錦戸は何かに気づいた。
「もしかして、」
一方テスト勉強以来錦戸に対して北野は、少し悶々としていた。そこにブーブーとLineが来た。
「誰からかしら?・・・錦戸君。」
錦戸からLineが来た。
{ゴメンなさい)
北野は返した。
(何を謝っているの?}
{やっぱり女性に見られても、仕方ないよね。)
北野は錦戸の意味がよく分からなかった。
(?}
{Hなこと見られたいのは、女性より男性の方が良いよね)
{明理姉さんに見られても嬉しくないよね。)
北野は錦戸にムッとした。
(違うわ!}
錦戸に送った。
{えっ、違うの?)
(そうよ。違うわ}
{けど姉さんが来たからでしょ?)
錦戸は北野に送ると、
(そうよ、だから}
と北野は送ろうとした時、ハタッと止まった。
(あれ、どうして私こんなにモヤモヤしているのかしら。)
北野はどうしてモヤモヤしているか分からなかった。
「・・・。」
北野は分からなかった。
暫く北野は携帯を置いて考えた。
(確かに私は明理さんが来て、ムッときた。それはどうして?
そりゃあ、錦戸君は私のことが好きなのに、他の女といちゃこらさっさ・・・。)
「えっ。」
北野は自問自答して驚いた。
「まさか、まさかこれって・・・。」
北野はネットで調べた。その言葉とは、
『嫉妬』
「え・・・、まさかそんな・・・。」
(この私が妬いたってこと?この私が?)
「けど・・・。」
北野はそれ以外考えれなかった。
「・・・、錦戸君になんてLineで送ろうかしら。」
北野からまったくLineが来なくなった錦戸はかなり不安になった。
「まったくLineが来ない~。これはどゆことだ~。」
っと、錦戸はぐるぐる回りながら待っていた。
そしたら、ピコンと携帯が鳴った。バッと見ると、北野からLineが来た。
「おぉ、何々?」
{一応彼女なんだから、他の女といちゃこらされるのは不自然だし、私のこと好きなのに他の女といちゃこらしたら、私に対しての信用問題よ。)
という文面だった。
「まぁ、確かに。」
錦戸は一応納得はした。しかし、
(そこまで怒らなくっても}
と送ったら、
{信用問題よ。)
とだけ来た。
(分かった。気をつける}
と、錦戸は送ったら、
{宜しい)
と北野から来た。
(いちゃこらで機嫌が悪くなるなんて、なんかヤキモチみたいだね。}
と錦戸が少し試すように送ると、北野からLineが来た。
{まさか)
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