第4話 デートしない?

「振られた。」

沼田は凹んだ声で錦戸に電話で言った。

「好みだったのになぁ。」

沼田がぶつくさ言っていると、

「そりゃあ、なかなか上手くいかないって。」

錦戸は慰めた。

「どうやったら上手いこといくかな?」

沼田が錦戸に聞くと、

「さあ、なぁ。どうだろうか?」

錦戸は答えた。

「お前はどうやったのさ?」

沼田が聞くと、錦戸はドキッとしたが、素直に、

「ラブレター書いて、付き合って下さい、って。」

言うと、

「まじかぁ。」

沼田は落胆しながら言った。

「お前が上手いこといって、俺がなぜ上手いこといかない??顔か??やはり世の中顔なのか!?」

沼田は自問自答した。

「いやいや、僕は別に格好よくないのは知っているだろ?」

錦戸は沼田をなだめるように言うと、

「金か??世の中やはり金なのか??」

沼田が言ったら、

「僕は金じゃないな。」

錦戸は考えながら答えた。

「じゃあ、なんだ。一体何が俺に足りない??」

沼田は錦戸を問い詰める。錦戸は考えながら答えた。

「彼女との利害の一致?」

Lineを交換した次の日、彼女と学校で話しをしてないので割愛。でその日の夜。彼女にLineを送ってみた。

「こんばんは、何してる?」

そしたら、

「お風呂」

と返ってきた。

「お風呂好きなんだ」

と送ると、

「そんなことないけど、まあ、嫌いではないわ」

と返ってきた。そして、

「よく隅々まで体を擦らないとね。」

と返ってきた。錦戸はドキッとした。

(隅々まで、体を、擦る・・・。)

はっ、と錦戸は我に帰り、

(いかん、いかん。)

と思った。しかし、妄想はしてしまう。

彼女の裸、裸体、胸、脇、腰、しかし、妄想はしてしまうが、彼の貧弱な女性のイメージでは上手く妄想が出来なかった。しかし、尻と太ももだけはリアルに妄想出来た。

錦戸の心拍数は上がった。

「・・・ネットでAV見るか。」

そして、少し日が経ち、付き合って2週間が経つ。

錦戸は少しだけ北野と仲良くなれたような気がした。だから錦戸は、北野が部活終わった後一緒に帰って、

「デートしない?」

と北野に言った。北野は

「なぜ?」

と少し困った顔で答えた。

(仲良くなれたと思ったが、踏み込みすぎたか?)

錦戸は少し愕然としながら思った。錦戸は悩んだ結果こう答えた。

「やはり僕を観察して、秘密を守る性格かよく確認しないと。」

北野は無言になった。しばらくして、

「分かったわ。行きましょう。」

と答えた。そして、

「ただし、条件があります。」

「?」

「私の行きたい場所に連れてって。」

「えーと、それは?」

「それはね・・・」

その場所は・・・、プールであった。

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