2019年9月/6冊 3年前に何があったのか――
そんなこと、日記でもつけてないかぎり覚えてるわけがない。
書籍記録はせっせとつけているが、行動記録だなんて、そんな恐ろしいモノ。
当人はすっかり忘れている10年以上も前のアレやコレ、そんな恐ろしい(こっ恥ずかしい)モノが平穏に平凡にぐだぐだダラダラ生きてる今になって掘り起こされるなんて(いや、この部分↑↑は今も充分、こっ恥ずかしいのでは)。
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某投稿サイトへ掲載されていた或る人物の2010年7月から11月にかけての若干おかしな行動が突如、カクヨムに転載されるという事件が発生。
サイバーポリスの迅速な追跡調査により、犯人は積ん読常習犯のN・Yと断定。
調べに対し容疑者は「『積ん読始末記』の連載を再開したものの2019年9月の出来事をまっったく思いだせなかったので、さらにとんでもない過去の、積ん読とはまるで関係のない、ワケのわからん出来事を載せて済ませようとした――」と供述している。
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7月×日『不思議の国のアリスを英語で読む』を読む。サクサク進む。
この種の本にしては大変面白く解りやすい。サクサク進む。
終盤へきて、エラリィ・クイーンの『Yの悲劇』が登場する。
あろうことか、著者が犯人を暴露する。未読だったため、絶句する。
7月×日 人生初のヤフーオークションに参加する。
登録しないと落札できない事実を、締切り15分前に知る。
血眼になって手続をする。なんとか間に合う。
入札まで1週間あったにもかかわらず、
競合者外1名という結果に、嬉しさと切なさが入り混じる。
値段を上げてもまったく乗ってこないため「サクラなんじゃ……」と
いぶかる。難なく落札する。
8月×日 オークションの落札品が届く。
日本未発売の写真集&DVDを手に「うひょー」と騒ぐ。
DVDをインストールし、再生する。文字化けに遭遇する。
気持ち悪くて目を反らす。最後まで観ないまま、そっと袋に戻す。
9月×日 仕事帰り、夕食の買い出しに《West Friend(※直訳)》へ寄る。
この数ヶ月間、キャベツが1玉158円から下がらない。
98円だった頃に買い溜めしとくんだったと思いつつ、
モヤシ1袋19円をカゴに投げ入れる。
9月×日 海外通販でサプリメントを注文する。
158円のキャベツにはぴくりとも反応しなかった脳が
「女性ホルモンの分泌に必須!大豆イソフラボン含有量、豆腐の20倍」
なる文句に、あえなく洗脳される。
結果、数人の野口英世が外人部隊に連れ去られる。
9月末日 仕事帰りに《本値引き(※直訳)》へ立ち寄る。
今月末有効期限のポイント76円分を使い文庫本をゲットする。
帰宅後、財布から今月末有効期限の割引券50円分が出てくる。
しばし固まってから「なんでじゃ!」と、一気に引きちぎって捨てる。
10月×日 夕飯を済ませた後、翌日の昼食用おにぎりを作る。
いつもはふたつ作るところを、どうせ胃袋に入るんだからと、
ひとつにまとめてしまう良案を思いつく。
結果、予想外の大きさにビビる(ソフトボール大)。
すでに具を詰めてしまったため、そのままラップに包む。
10月×日 お昼休みになったので県庁へ行く。
数社の新聞をめくりまくり、目を皿にしてプーチンを探す。
見当たらないので「ちっ」となる。昨夜作ったおにぎりを取り出す。
その大きさに再度ビビる。やはりデカ過ぎる。
もうふたつをひとつにまとめたりなんかしない、と心に誓う。
11月×日 仕事帰り、夕食の買い出しに《West Friend(※直訳)》へ寄る。
158円のキャベツには目もくれず、
モヤシ1袋19円に手を伸ばそうとした矢先、
白菜(4分の1)69円が視界に飛び込んでくる。俄然、釘付けとなる。
即効、カゴへ。隣にいた見知らぬオジサンも、それにならう。
11月×日 日本列島を寒気が襲う。
夕食に《No Sign Fine Goods(※直訳)》で購入した
おひとりさま用土鍋でキムチ鍋を作る。
予想外に美味しく出来あがり、顔はホクホク、体はポカポカとなる。
食後、独り鍋の寂しさが我が身を襲い、心がヒュルリララとなる。
文豪たちの悪口本/彩図社文芸部 2019年7月
文鳥・夢十夜/夏目漱石 2019年9月
プーチン/池田元博 2012年6月
独裁者プーチン/名越健郎 2012年5月
男子御三家/おおたとしまさ 2019年5月
~9月の「ちょっと一言云わせて本」~
『文豪たちの悪口本』
言葉を巧みに操る達人だけあって、どの悪口も一級品の粒ぞろい。
とりわけ、中原中也の罵詈には失笑した。あんな虫も殺さぬような顔をして、たおやかで、おだやかな顔をして、とんだバイオレンスの人だった。
標的(犠牲者)は太宰治。あんな虫もさわれぬような顔をして、ふてくされてぶっきらぼうな顔をして、とんだ打たれ弱さの人だった(そのままやー)。
え? どんな暴言を吐いたかって? それは読んでのお愉しみ。
『文鳥・夢十夜』
健康診断に赴いた院内で、待ち時間をつぶそうと持ちこんだのが災いのもと。
辺りはシン……と静まりかえる中、次々と飛んでくる爆笑の種(重量は鉄球並み)を、まともに受け、どうにかして痛み(笑い)に耐えようと、息を詰めていたがために貧血をおこしかけた。でも、場所が病院だったので良かった。
時おり肩が小刻みに震えたり、「うぐっ」と変な声がもれ出たりして、まわりの人を怯えさせたけど、場所が病院だったので良かった。
健診の結果、血圧、心電図ともに異常はみられなかったので、なお良かった。
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