第6話嫁になる人の前に

元嫁に会うまでにもう1人の女性と付き合う


この女性とは短期間で終わる

知り合ったのは23歳の時

仕事の取引先の人

いわゆる業務用という人だった

自分の中で担当している女性には手をつけないっていう変なプライドがあった


この女性は家が近かった

同い年でもあった


ちなみに嫁になる人と被っている

俗に言う、二股である


担当する店となり、最初の挨拶の時

「〇〇高校でバレーしてたよね?」

って言われた

「えっ!同じ高校ですか?」

みたいな話から始まった


この女性のお店は当時でも珍しかったが、2店舗経営している薬局だった

今でもやっているみたい


暫くすると

「家近いし、飲みに行かない?」

って誘われた

その時は、別れたばかりで気軽にOKした


自分の行きつけの居酒屋に行った

自分は歩いていける距離で彼女は車に乗ってきた


やばい!自分が欲しがっていたロードスターだ!

乗りたい、運転したい!

と思った


意気投合して、2軒目はBARに行った

今はもうそのお店なくなってしまったが、静かな佇まいで自分にお酒の飲み方を教えてくれたお店だった


どうしても車に乗りたくて、お店を出て高速に乗って横浜まで行った

自分は次の日休みでよかったのだが、彼女が休みでないのが気になっていた

いつもの自分なら、ホテルに誘うのが当たり前


でも違った

そのまま朝まで山下公園で缶ビールやら買って話し込んだ

帰らないといけない時間になった

いきなり

「今日休みなんだ〜」

「横浜って来たことないから今日1日付き合ってよ」

本当かな?なんて思いながら夜まで付き合わされた


運転は変わって彼女

正直なところ自分は眠かった

ってか座った途端に寝てしまった


「ねっ!起きてよ!」

という声で起きた


どこかの駐車場だった


「眠いんでしょ?少し寝るよ!」

強引にホテルの中に

この時、やっぱり姉御肌なんだなぁなんて思いながらついて行った


本当になにもなかった

確か午前中寝ていた


午後から今みたいに繁盛していなかった中華街に行って何か食べた記憶がある

その後、ヨットハーバーみたいなところで色々話をした

高3の時練習試合で自分を見ていてくれて覚えていた事や、自分の事調べて彼女持ちで残念だった事や今の自営業が今後どうなるか心配な事

面白いように色々話した


気が強そうに見えて結構気弱なんだなぁと思った


この女性とは自分が嫁になる人と一緒に過ごす少し前まで続いた


ある時、この彼女のお店主催のスキー旅行があった

自分の会社からは自分を含め2名参加した


もう1人の会社のだが人は会った瞬間彼女に好意を寄せているのがすぐわかった

スキーをしていた時、自分の古傷である右膝が腫れ上がりスキーどころではなくなってしまった

ちなみに自分の膝のお皿は人工物

膝を壊したおかげで中学2年から身長伸びなくなった

まぁこの膝の怪我で高校を3校も転校する羽目になる


話が逸れましたが、この時看病してくれたのが彼女だった

この時は嫁になる人の方に気が傾いていた時期である


「なんか変わったね」

って言われてなにも言えなかった

「遊びでいいから付き合ってよ

 本気にならなくていいから」

多分彼女は自分に好きな人がいるのがわかっていたんだと思う


軽井沢の病院から帰る時迎えに来てくれた

歩く事が出来ずに2日間入院していた


まだこの当時も携帯がない時代

彼女は迎えに来たというよりも近くのホテルに泊まり、いつ退院出来るかも知らない自分を待っていてくれた

電車で帰るのかなって思っていたが、レンタカーを借りて帰った

なんか今でも覚えているが帰りの車内、無言だった


その後、会社に出勤すると一緒に行った先輩から

「付き合ってるなら付き合ってる」

って言えよなぁ

って言われた

後々この人が厄介な事になる・・・








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